レッドブル優位にアロンソは動じない
シーズンオフ中は派手な発言を控えていたフェルナンド・アロンソ（フェラーリ）が、開幕戦F1オーストラリアGPが始まると、やっと口を開いた。最速マシンこそ手に入らなかったものの、アロンソ自身は満足しているという。
アロンソは16日（土）、スペインの地上波TV局『Antena 3（アンテナ3）』に、次のように語った。「レッドブルが優位なのは、相変わらずだね」
昨年はドライバーズ選手権2位だったアロンソ。2013年はより戦闘力の高いマシンを願っていたが、雨で順延となり17日（日）に行われたオーストラリアGPの予選で、レッドブルの2台ばかりか、ルイス・ハミルトン（メルセデスAMG）や、復調したチームメートのフェリペ・マッサからもタイムで遅れを取ってしまった。
それでもアロンソは「いやいや、ハッピーだよ」と語り、次のように続けた。
「いいポジションからスタートできるからね。ここ最近のオーストラリアGPではなかったことだよ」
今年から『Sky Sports Italia（スカイ・スポーツ・イタリア）』でイタリア語のTV解説を行なっている元F1世界チャンピオンのジャック・ビルヌーブは、次のようにスペイン『AS』紙に語った。「アロンソが今季、タイトル争いをすると確信している」
「おそらくフェラーリは昨年より良くなるだろう。フェルナンドはいつだってマシンの実力以上のものを引き出すドライバーだ。間違いなく最高のドライバーだよ」
3年連続の現世界チャンピオン、セバスチャン・ベッテル（レッドブル）がベストとの声もあるが、そのことについてきかれるとビルヌーブは、“だからどうした”とばかりに肩をすくめる。
「ベッテルにアロンソやハミルトン級の実力はないね。レッドブルが持つ将棋の駒に過ぎない。レッドブルこそが最高なんだ」
ビルヌーブの意見として、2012年の王者にふさわしいのはアロンソのようだ。「それは明らかだろう。違うかい？」
「アロンソはふたつのタイトルを持つが、そのうちひとつ（2006年）は、本来なら（ミハエル）シューマッハが取ってしかるべきだった。F1は複雑なスポーツだ。多くの要素がからみあうように作用するのさ」とビルヌーブは締めくくった。
F1オーストラリアGP決勝では、フェルナンド・アロンソ（フェラーリ）が2位で、ポールポジションからスタートしたセバスチャン・ベッテル（レッドブル）は3位に終わった。
