来年3月までにレッドブルを離脱するエイドリアン・ニューウェイは、技術的な問題に関与しなくなったことも相まって、レッドブルのライバルたちにとっては暗いトンネルの先に光が見えてきた。
チームのクリスチャン・ホーナー代表はこう認めた。
「彼(ニューウェイ)はマイアミのチームミーティングには参加せず、レース戦略ミーティングにのみ参加していた」
「彼はもうデータにアクセスすることはできず、今後はRB17(ハイパーカー)のみにフォーカスすることになる」
「彼はまだいくつかのレースに参加するだろうが、それはRB17の顧客が参加する時だけだ」とホーナーは付け加えた。
■レッドブルの終わりの始まりだと元F1ドライバー
「これはレッドブル支配の終わりの始まりだ」と『motorsport-magazin.com』に語ったのは元F1ドライバーのクリスチャン・ダナーで、ニューウェイ離脱がF1にとって転機と見ている。
「彼らが崩壊しようとしているとは言わないが、ニューウェイの離脱によって支配は終わった」
ダナーは、レッドブルF1の「層の厚さ」がニューウェイを失った分を補えるというレッドブルの主張を疑っているという。
「彼らはマクラーレンでも同じことを言っていた。『ニューウェイは我々のために力を貸してくれた偉大な人物だが、我々は非常に力強いので彼は必要ない」と言っていた。しかし、それは間違っていたんだ」と振り返る。
「そんな単純なことなら、ニューウェイの下にいた代わりの者たちは全員、まだ勝てるクルマを作っていたはずだ。だから、これはレッドブルが認めたがっているよりも大きなニュースなんだよ」。
ダナーはニューウェイがいずれフェラーリで再びF1に登場すると予想している。
「サバティカルといえば聞こえはいいが、ニューウェイは死ぬほど退屈するだろう」と彼は予想している。
ニューウェイがライバルチームに移籍することを期待しているかという質問に対し、レッドブルのオリバー・ミンツラフCEOはこう答えた。
「それについては様子を見るが、もちろん、それはもはや我々の決定事項ではない」。