フォルクスワーゲン・グループ・ジャパンは15日(火)、フォルクスワーゲン・グループの2012年1~12月における全世界での販売台数が前年実績(816万台)の11.2%増となり、過去最高となる907万台に到達したと発表した。
特に好調だったのはアメリカ大陸で、北米地域における販売台数は26.2%増の84万1,500台(前年66万6,800台)となり、そのうち米国が59万6,100台(前年44万4,200台・34.2%増)を占めるに至っている。また、アジア・太平洋地域でも好調な業績を記録。1年間で初めて300万台の大台を突破する317万台(前年257万台・23.3%増)を達成した。このうち、地域最大の市場である中国が281万台(前年226万台・24.5%増)を達成している。
ヨーロッパ市場では依然として経済低迷が続いているが、同グループはヨーロッパ全体で367万台を販売。前年の368万台にはわずかに及ばず0.3%減となったものの健闘を見せた。ドイツを除く西ヨーロッパ地域では185万台(前年198万台・6.5%減)となったものの、ホームマーケットであるドイツでは118万台(前年115万台・1.9%増)と伸びを示している。また、地域最大の市場であるロシアを抱える中央および東ヨーロッパでは64万4,300台(前年547,800台)を達成。前年対比で17.6%の販売増を達成した。
また、同グループ傘下のアウディは、146万台(前年130万台、11.7%増)を達成。2012年8月に同グループに加わったポルシェも、8月から12月までの5か月間で5万9,500台を販売。いずれも、北米地域やアジア・太平洋地域で大きな伸びを示した。さらにチェコの自動車メーカー、シュコダも中央・東ヨーロッパおよびアジア・太平洋地域での販売が好調だったことで、全体では93万9,200台(前年87万9,200台・6.8%増)の成長を果たしている。厳しい市場環境に置かれているスペインのセアトは総販売台数では前年対比8.3%減の32万1,000台にとどまったものの、ドイツやイギリスでは販売数を伸ばした。
同グループ営業担当取締役のクリスティアン・クリングラーは、2012年の販売台数が900万台を突破したことを受けて、「グループ内の全ブランドが今回の販売実績に貢献してくれた。チームが一丸となって勝ち取った成果だ」としながらも、「今年は西ヨーロッパを中心にこれまで以上に不安定な状態が予想されており、この先を注意深く見つめてゆく。各市場での競争はさらに激化するだろう」と述べている。