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F1第14戦シンガポールGPレースレポート

2012年09月24日(月)0:07 am

2012年F1第14戦シンガポールGPが9月23日(日)、マリーナ・ベイ・ストリート・サーキット(1周/5.073km)で3日目を迎え、現地時間20時(日本時間21時)から行われた決勝で、セバスチャン・ベッテル(レッドブル)が2時間に及ぶレースを制し、第4戦バーレーンGP以来今季2勝目をマーク、選手権争いに踏みとどまった。

F1第14戦シンガポールGP日曜 写真ギャラリー

レース開始時の天候は晴れ、気温29℃、路面温度は31℃。日没から2時間が経過しているため、空は完全な暗闇だ。

予選17番手タイムだったブルーノ・セナ(ウィリアムズ)は、ギアボックス交換で5グリッド降格の末、22番手スタート。この結果、18番手タイムの小林可夢偉(ザウバー)は17番グリッドからの出走となった。

予選24番手タイムのペドロ・デ・ラ・ロサ(HRT)も、やはりギアボックス交換で最後尾からのスタートが確定。さらには、22日(土)のフリー走行3回目で赤旗(走行中断の合図)提示中に他車を追い越したシャルル・ピック(マルシャ)は、ペナルティーとしてレース結果に20秒が加算されることになっている。

レースは61周の長丁場。途中、出動が予想されるセーフティカーの時間帯をどう使うか、ソフト(プライム:ハード側)とスーパーソフト(オプション:ソフト側)のデグラデーション(性能低下)をいかに制御するかが勝負の分かれ目となりそうだ。

トップ8は予選Q3で履いたスーパーソフトでのスタート。Q3で計測ラップを行わなかったメルセデスAMGの2台は、新品のスーパーソフトを選んでいる。

ソフトを履くのは、ニコ・ヒュルケンベルグ(フォース・インディア)、可夢偉、セルジオ・ペレス(ザウバー)、ジャン・エリック・ベルニュ(トロ・ロッソ)、デ・ラ・ロサ、ティモ・グロック(マルシャ)、それにピック。

シグナルが消えるとポールからルイス・ハミルトン(マクラーレン)が好スタート。2番手にはセバスチャン・ベッテル(レッドブル)が浮上、3番手ジェンソン・バトン(マクラーレン)、一列目スタートのパストール・マルドナード(ウィリアムズ)は4番手に後退、5番手にフェルナンド・アロンソ(フェラーリ)。

第1コーナーの中団で砂ぼこりが舞う。接触でもあったのか、ビタリー・ペトロフ(ケーターハム)がフロントウイングを失ってピットへ。パンクで最後尾に落ちたフェリペ・マッサ(フェラーリ)もピットイン、新品のソフトタイヤに交換した。スタート直後の動きが審議対象となったものの、処分は下されなかった。

8周目に9番手ウェバーが新品のソフトに履き替える。3タイヤ交換を行う3ストップ作戦のようだ。

9周目に、ハミルトンを1.7秒差で追う2番手のベッテルがやや失速。どこかでミスを犯したか。これでハミルトンは2.7秒のクッションを得る。ウェバーに次いでベッテルは11周目にピットイン、新品のソフトに履き替える。これでバトンが2番手浮上、マクラーレンは1-2だ。

トップのハミルトン、2番手バトンに続くのは、マルドナードとポール・ディ・レスタ (フォース・インディア)。

12周目、5番手アロンソがソフトにスイッチ。同じ周、ハミルトンが無線でピットに「タイヤから妙な感触」を訴える。13周目にピット、素早い作業で新品のソフトへ。

14周目、2番手のマルドナードと6番手のライコネンが相次いでピット。こちらもスーパーソフトからソフトへ。トップのバトンは、その翌周にソフトへ交換。その隙に、ベッテルが1分54秒941の最速ラップをマークする。

15周目、可夢偉がピットインしてタイヤ交換、22番手で戦列復帰、我慢のレースは続く。

ここまでタイヤ無交換で走り続けた5番手ヒュルケンベルグだが、ズルズルと7番手まで落として19周目にピットへ。同じくタイヤがつらいペレスもタイヤ交換した。これで全車が少なくとも1回のストップを果たしている。

20周を終えてトップはハミルトン。2秒差で2番手にベッテル、3番手バトン、4番手マルドナード、5番手アロンソ、6番手ディ・レスタ、7番手ウェバー、8番手ロズベルグ、9番手グロジャン、10番手シューマッハの順。レースはようやく3分の1を終える。

23周目、トップのハミルトンが大きく失速。ギアがどこにも入らない。退避路にマシンを止めて悔しいリタイアだ。これは選手権に大きく影響する。代わってベッテルがトップへ。ライコネンが得点圏の10番手に入ってきた。

29周目に6番手ウェバーが2回目のピット、スーパーソフトに履き替える。翌周には表彰台争いを展開するマルドナードとアロンソが同時にピットイン。マルドナードは使い古しのスーパーソフト、アロンソは新品のソフトにスイッチした。

33周目、第18コーナーでナレイン・カーティケヤン(HRT)がクラッシュ。ついにセーフティカーが出た。ここで首位ベッテル、2番手バトン、3番手のディ・レスタ、4番手マルドナードらが続々とピットイン。5番手アロンソは入らない。

35周目、ウィリアムズのピットから10番手のマルドナードに無線でマシントラブルの報告。油圧系がおかしいという。マルドナードは、第5戦スペインGP以来ノーポイントが続く。

39周目にセーフティカーがようやく引っ込み、グリーン・フラッグ。レースはほぼ3分の2を終了。トップはベッテル、2番手バトン、3番手アロンソ、4番手ディ・レスタ、5番手ヒュルケンベルグ、6番手ペレス、7番手ロズベルグ、8番手グロジャン、9番手ベルニュ、10番手にシューマッハ。ただしヒュルケンベルグとペレスは、タイヤの交換義務を果たしていない。

同じ周の第14コーナーで、シューマッハがベルニュに激しく追突。またもやセーフティカーの出動だ。これでペレスとヒュルケンベルグ、さらにはウェバーがピットイン。上位はいずれも2回のストップを終えている。この中から何台がこのままゴールまでたどりつくのか?

43周目に戦闘再開。トップにベッテル。以下バトン、アロンソ、ディ・レスタ、ロズベルグ、グロジャン、ライコネン、リチャルド、セナ、マッサ。11番手に可夢偉がつける。

この周、マッサがセナを攻略、次いで8番手のリチャルドをも攻め落とす。セナに対するマッサの追い越しは審議対象となるが、無事クリアに。

F1は、レース距離にかかわらずスタートから2時間で規定のチェッカーが振られる。2度のセーフティカー導入が響いて、61周の消化は難しくなってきた。これ以上のタイヤ交換はなさそうである。

50周目、11番手争いを繰り広げていた可夢偉、ウェバー、ヒュルケンベルグ、ペレスの編隊に異変。ウェバーが可夢偉をパスした間隙(かんげき)をぬってヒュルケンベルグも追い越しにかかるが、可夢偉と軽く接触。2台ともピットインを強いられる。可夢偉は17番手に後退だ。

レース時間残り10分の時点で、カウントダウンの時計が動き始める。2時間経過で戦いは終了だ。

結局、59周終了で2時間が過ぎ、ベッテルにチェッカーが振られる。2位にバトン、3位はしぶとい走りでアロンソ、4位ディ・レスタ、5位ロズベルグ、6位にライコネン、7位グロジャン、8位マッサ、9位リチャルド、10位にウェバー、可夢偉は13位まで追い上げた。

次戦は、いよいよ鈴鹿サーキットでの日本GPである。

【結果】F1第14戦シンガポール、各ドライバーのタイム、タイム差など
F1第14戦シンガポールGP決勝の結果

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