ハースの新チーム代表に就任した小松礼雄(47歳)は、「エンジニアリングからF1チーム運営への大きなステップアップに対応できる」と語るのは、2011年にルノーで小松礼雄レースエンジニアが担当していたヴィタリー・ペトロフの見解だ。
■小松新代表には素晴らしい未来が待っている
小松はその後、ロマン・グロージャンを追って2016年に新生ハースに移籍し、そこでエンジニアとしての地位を上げた。そしてチームオーナーのジーン・ハースは2024年に向けてグンター・シュタイナーを更迭することを決定し、その後継者として小松新代表がサプライズで指名された。
「僕はアヤオと多くの時間を過ごした」とロシア人ドライバーのペトロフはSMPレーシングに語った。
「当時、彼はまだレースエンジニアに昇格するための経験を積んでいる最中だったが、すでに多くのことを知っていた。彼と仕事をするのはとても簡単だった。私はアヤオに大きな可能性を感じていたんだ」。
現在39歳のペトロフは、小松がF1で出世するポテンシャルを持っていることは常に明らかだったと言う。
「彼がレースエンジニアの地位に留まることはないだろうということは、僕には明らかだった。彼に素晴らしい未来があることは明白だったんだ」
「彼は多くのことを見て理解し、自分の意見を述べることを恐れない。そう、これからは難しい仕事が待っている。以前より多くの人が彼に報告するだろう」
「しかし一方で、レースエンジニアがレースに出る人たちとだけ仕事をしたり、マシンのセットアップだけに集中していると考えてはいけない。レースウイークエンド以外でも、彼はチーム全体と一緒に働き、マシンを改善するプロセスに積極的に関わる」
「だから、アヤオは新しい役割に必要なものをすべて持っていると思う。素晴らしい未来が彼を待っていると確信しているし、彼のことを喜んでいるよ」とペトロフは語った。
■2拠点の運営を改善
小松新代表は、最初の優先事項のひとつは、イギリスとイタリアの2つの施設を行き来するユニークなアメリカ・チームの運営方法を改善することだと明かしている。
「もし今チームを立ち上げることができたとしたら、イギリスとイタリアに2つのファクトリーを持つことはないだろう」
「2016年から2018年にかけては、スタートダッシュにとても役立った。その後、ルールが変わり、チームはそれに合わせて開発しなければならなくなった」
■小松新代表「もっとうまくやれる」
しかし、小松新代表によるとハースが2023年に明らかに欠陥のある開発プログラムで最下位に終わったのは、ハースの複数の施設が原因ではないという。
「我々はもっとうまくやれる」
「2023年、我々はあるべき場所にいなかった。だからこそ、何かを変えなければならないという決断に至った」
「2023年の私たちはあるべきところにいなかった。でも物事を劇的に変えることはできない、なぜなら、そうなれば2024年は大失敗に終わるからだ」
「2024年にチームを向上させなければならないが、私はそれを段階的なプロセスだと考えている。2024年に学んだことは、5年後、8年後、10年後にどうすべきかを知るのに役立つだろう」。