噂によれば、フェラーリが9日(木)にシャルル・ルクレールと2025年以降の契約を結んだことを発表する可能性があるようだ。
■フェラーリがSNSに謎めいた投稿
イタリアの名門F1チームであるフェラーリは、8日(水)にソーシャルメディアに「明日、何かクールなことが発表される」という意味のという謎めいた投稿をしている。そして、そのコメントにはシルエット化された2人のドライバーが握手する動画が添えられている。
Something cool dropping tomorrow pic.twitter.com/UdFGiIWLHW
— Scuderia Ferrari (@ScuderiaFerrari) November 7, 2023
イタリアの『Autosprint(オートスプリント)』誌は、これはルクレールのフェラーリでの将来に関する発表だとし、次のように報じている。
「噂によると、明日ロッサ(フェラーリの意)はルクレールとの契約延長を発表するだろう」
■本当にこのタイミングで発表?
もしその噂が真実であれば、そのニュースは少し驚きを持って迎えられることになるかもしれない。
というのも、イタリアの『Corriere della Sera(コリエーレ・デラ・セラ)』紙が「ひどい打撃」と表現したように、先週末に行われたF1サンパウロGPでは、ルクレールが予選で2番グリッドを確保していたものの、テクニカルトラブルによりフォーメーションラップ中にクラッシュしてしまうという“事件”が起こったばかりだからだ。
「僕はなんてアンラッキーなんだ!」とクラッシュしたマシンの中で叫んだルクレールの声を世界中のファンが耳にしたわけだが、ルクレールがひどく落胆していたのは間違いないことだった。
■ルクレールの疑念が消えることはないとイタリア紙
そして、同じイタリアの『Corriere della Sera(コリエーレ・デラ・セラ)』によれば、現在フェラーリと2024年までの契約があるルクレールが本当に2025年以降の契約延長に同意したかどうかは疑問のようだ。
「シャルルは2024年以降の契約更新を交渉しているが、将来的な保証を望んでいる」
そう書いた同紙のダニエレ・スパリッシ記者は次のように続け、ルクレールが今後のフェラーリに対して疑問を感じていても不思議ではないと主張している。
「シャルルの怒りは収まるだろうが、疑念はそうではない」
スパリッシ記者はさらに、今年からフェラーリのチーム代表を務めているフレデリック・ヴァスールにとって2024年は極めて重要な年となるものの、「彼の周りには立派な人材は誰もいないようだ」と付け加えている。
同じく『Corriere della Sera(コリエーレ・デラ・セラ)』のジョルジョ・テッルッツィ記者は、今のフェラーリにはサポーターとのつながりが欠如しているとともに、チーム内にも無関心が蔓延していると指摘している。
現在のフェラーリには「昔のスクーデリアは何も残っていない」と主張したテッルッツィ記者は、次のように付け加えている。
「フェラーリは危機的状況にある。多くの変化があったが、改善されたものは何もない」
■フェラーリでは忍耐が必要だとラルフ・シューマッハ
こうした中、ドイツ出身の元F1ドライバーであるラルフ・シューマッハは、フェラーリの再建はスプリントではなくマラソンだととらえることが重要だと示唆している。
「フェラーリは常にちょっとした問題児だった」
『Sky Deutschland(スカイ・ドイチュランド)』にそう語ったラルフ・シューマッハは、バスールは焦ってはならないと次のように付け加えている。
「フェラーリでは忍耐が必要なんだ」
ともあれ、明日フェラーリが明日発表する“クールなこと”がいったい何なのか、F1ファンとしては気になるところだ。