レッドブル・レーシングのチーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーが、現F1チャンピオンであるマックス・フェルスタッペンは「一世代に一度しか見られない」ドライバーだと賞賛した。
■圧倒的強さでレッドブルを牽引するフェルスタッペン
2023年F1シーズンは、ここまでの12戦全てでレッドブルが勝利するというワンサイドゲームとなっている。
とりわけ、25歳のフェルスタッペンはその12戦中10勝をあげる活躍を見せており、今季の第5戦マイアミGP以降はここまで8戦連続で勝利を収めている。
フェルスタッペンは、すでに現時点でドライバーズランキング2番手につけているチームメートのセルジオ・ペレスに125ポイントもの差をつけており、3年連続でのドライバーズタイトル獲得は事実上決まったも同然となっている。
さらに、フェルスタッペンが来週末に行われるホームレースの第14戦オランダGP(27日決勝)でも勝利すれば、セバスチャン・ベッテルが持つ9連勝記録のF1記録に並ぶことになる。
そのフェルスタッペンに関しては、すでにF1の歴史においてもトップレベルのドライバーだと賞賛するF1関係者も多い。
■フェルスタッペンは誰よりも優れているとホーナー
そして、このほどレッドブルのチーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーも、フェルスタッペンのようなドライバーを目にすることができるのは特別のことだと認めている。
「現時点では彼は誰よりも優れたレベルにあるよ」
『Speedcafe.com』にそう語ったホーナーは、次のように付け加えた。
「彼は飛び抜けているし、我々がマックスに関して目撃しているものは、一世代に一度しか見られないものだよ」
ちなみに、英語で一世代(a generation)と言う場合、一般には30年から35年くらいをイメージすることが多いようだ。
■フェルスタッペンとペレスの違いは?
一方、F1関係者やファンの中には、同じレッドブルF1マシンに乗りながら、フェルスタッペンとチームメートのセルジオ・ペレスの差が大きいことに疑問を感じている者も少なくないようだ。
実際のところ、7月末にスパ・フランコルシャンで開催されたベルギーGP決勝では、フェルスタッペンは規定数を超えるギアボックス交換のグリッド降格ペナルティーにより6番グリッドからのスタートとなっていた。
一方、2番グリッドからスタートしたペレスは1周目にポールポジションからスタートしたシャルル・ルクレール(フェラーリ)をオーバーテイクしてレースをリードしていたものの、44周で争われたレースが17周目を迎えたところでフェルスタッペンに追いつかれ、いともたやすくオーバーテイクされてしまっていた。
どうしてそういう違いが生じるのかについて、ホーナーは『Speedcafe.com』に次のように説明している。
「全ての偉大なドライバーたちと同じように、彼(フェルスタッペン)には特別な能力があるんだ」
「現時点において、我々が目撃しているのは、彼のタイヤを読む能力、レースを読む能力、そしてそこから全てを引き出す能力なんだ。私は今の彼はまさに絶好調だと思っているよ」