今シーズン、ザウバーから名門マクラーレンへと移籍したセルジオ・ペレスが、マクラーレンが不振により今シーズンのスタートで出遅れてしまっているものの、移籍したことに後悔はないと言い切っている。
ペレスは、21日(木)にマレーシアで『AP通信』のインタビューを受け、昨年、ルイス・ハミルトン(現メルセデスAMG)の後任ドライバーとしてマクラーレンと契約を交わしたときには、非常に競争力のあるクルマでレースをすることができると期待していたことを認め、「トップ争いができると思っていたよ。でもそこからはかけ離れているね」と語った。
しかし、ペレスはマクラーレンへ移籍したことを後悔などしていないと次のように続けている。
「もしマクラーレンが、こういう状態に陥るよ、と契約前に伝えてくれていたとしても、(いずれにしても)僕はサインしていただろうね」
「僕はほかのチームで優勝するより、マクラーレンでこういう位置にいるほうが100倍もいいよ」
マクラーレンのチーム代表であるマーティン・ウィットマーシュや、チームメートでありF1での大先輩にあたるジェンソン・バトンは、マクラーレンが現在のスランプ状態から抜け出すには、しばらく時間がかかるだろうとの考えを示している。また、ペレスはチームがこの状態から抜け出せるという自信があるとも語っている。
さらにペレスは、マクラーレンが競争力のあった2012年のクルマを再び使う可能性があるのではないかという考えに対し、次のように自分の意見を述べた。
「(今年の)クルマは可能性を秘めていると思うし、もっと理解を深め、その力を最大限に発揮できるようにしなくてはならない。でも、僕たちは今季のタイトルを狙っているわけだし、また勝てる状態に戻すためなら、考えられることは何でもやるよ」
しかし、マクラーレンのスポーティングディレクターであるサム・マイケルは、メディア向けのテレビ会談の中で、現時点で集中すべきは2013年型のMP4-28であるとしつつ、それに抜本的変更を加えた「MP4-28A」とする考えがあることをほのめかしている。
「それ(2013年型車の開発)が、シーズンを通じてわれわれに最大のチャンスをもたらすものだと考えているし、現時点においてはそこに精力を注ぎ込んでいる」、とマイケルは語った。