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F1シンガポールGPのみどころ

2012年09月20日(木)6:27 am

ヨーロッパでの戦いを終えた2012年F1。今週末のシンガポールGPを皮切りに、アジア、南北米、中東を転戦し、今年のチャンピオンを決することになる。

・開催サーキット
シンガポールGPが行われるのは、マリーナベイ・ストリート・サーキット。シンガポールの公道を封鎖して作られる、観光名所をつないだような市街地サーキットだ。

市街地コースということもあり、低速コーナーが中心のレイアウトになっている。そのため、高速コーナーを速く駆け抜けるクルマではなく、ブレーキング時の安定性と、低速コーナーからの加速に優れたクルマが勝利へのカギとなる。

また、公道を使ったコースのため、路面のでこぼこが多い。このでこぼこによってクルマが不安定になってしまうことから、でこぼこにうまく対応できる足回りにすることも欠かせない。そして、赤道直下で熱帯に位置するため、湿度と気温が高く、路面のでこぼこと合わせ、ドライバーにとっては1年で1番体力的に厳しいコースとも言われる。

・F1唯一のナイトレース
シンガポールGPは、F1で唯一のナイトレースとして開催される。夜間のレースであるため、コースは大量の照明によって照らし出され、暗闇の街にコースが光の帯として浮かび上がり、シンガポールにしかない幻想的な魅力があるコースだ。

雨が降った場合には、路面の水に照明の光が反射する可能性もあると指摘されているが、2008年の初開催以来、この問題が実際に起こったことはない。しかし、シンガポールでは毎日のように夕方から夜にかけて雨が降るため、天候には注意が必要だ。

・セーフティカー出動率100%
初開催以来、シンガポールGPでは毎年セーフティカーが導入されている。路面がでこぼこであるため、ミスを犯しやすいことや、ガードレールに囲まれたコースであることから、ミスがクラッシュに直結しやすく、クラッシュした場合にはそのクルマがコースをふさぐ可能性が高いためだ。

セーフティカーが出動した場合、そのタイミングでピットインするか、しないかという判断がレースの勝敗を分ける重要な要素になる。また、もう1つレース戦略を左右する大きな要素となるタイヤは、最も軟らかい組み合わせであるスーパーソフトとソフトの2種類が持ち込まれる。スーパーソフトはタイヤ側面のロゴなどが赤、ソフトは黄色で書かれる。決勝では、雨用のタイヤを使わない限り、この2種類のタイヤ両方を使用しなければならないが、今週末は雨のレースになるとの予報も出ている。

・優勝争いは?
現在タイトルを争うマクラーレン勢、レッドブル勢、そしてフェルナンド・アロンソ(フェラーリ)が今回も優勝争いの中心になるだろう。タイトル争いでは、前戦イタリアGPでランキング首位のアロンソが2位に対してポイント差を広げたが、ライバルとしてはタイトル獲得に向け、アロンソより1ポイントでも多く獲得し、ポイント差を縮める必要がある。

また、今回はロータス勢の動向にも注目だ。ロータスはコース特性が似ているハンガリーGPやモナコGPで強さを見せていた。さらに、ロータスはシンガポールGPへ新型リアウイングを投入する予定。今季はここまで、速さを見せながらもまだ優勝できていないロータス。ランキング3位につけるキミ・ライコネン(ロータス)は表彰台が目標だと語っているが、ライコネンがF1復帰後初の優勝を手にする可能性もある。

・小林可夢偉、ザウバーの動向は?
以前は低速コーナーを苦手にしていたザウバーだが、今年はその問題が改善されている。また、前戦イタリアGPでセルジオ・ペレス(ザウバー)が2位に入ったことでチームに勢いもある。小林可夢偉としても、翌戦日本GPに向けて、チームメートに負けない活躍を見せておきたいところだ。

唯一のナイトレースである2012年F1第14戦シンガポールGPは、21日(金)現地時間18時(日本時間19時)に開幕。決勝は23日(日)現地時間20時(日本時間21時)にスタートする。

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