F1の統括団体であるFIA(国際自動車連盟)が、来月開催予定のバーレーンGPに関するさまざまなうわさを一蹴した。
昨年は、国内の政情不安からF1開幕戦に予定されていたレースが中止になったバーレーンGP。今年は4月22日(日)に決勝が予定されているものの、今週いくつかのメディアが、安全上の問題のためバーレーンGPを中止するという発表に向け、FIAが準備を整えていると報じていた。しかしFIAの広報責任者ノーマン・ハウエルは、怒りを見せながらこの報道を否定した。
だがそれと同時に、バーレーンのモータースポーツ連盟の会長ならびにFIA世界評議会のメンバーであるシェイク・アブドゥラ・ビン・イーサ・アル・ハリファが、バーレーンにおいてF1チームの安全を保証できないと認めた。
ハリファは『PA Sports(PAスポーツ)』に対し、国内での「騒動」がまだ続いていると認めたのち、こう語った。
「この世界で保証できるものなどない」
「シルバーストン(イギリスGPの開催地)でさえ、(危険になる)可能性はある」
「確かなことは、ほかのグランプリと同程度に安全だということだ」
また、特別な安全対策がなされているかという問いに対し、ハリファは次のように答えた。
「いや、いつもと変わらないよ」
「ただ外国人だという理由や、F1関係者だというだけで、外国人が暴力の標的になったことはない」
なおF1ビジネスのデータが掲載されている『Formula Money(フォーミュラ・マネー)』によると、チームやコースサイドに広告を出している広告主がバーレーンGPによって手にする利益は、モナコGP、ベルギーGP、イタリアGPといった名だたる伝統的レースよりも大きいとのことである。
さらに『Formula Money(フォーミュラ・マネー)』は、もしも今年のバーレーンGPがキャンセルということになれば、チームの損失は総計4,470万ドル(約86億9,000万円)となるそうだ。