ミハエル・シューマッハ(メルセデスAMG)は、今季限りで自身2度目となる現役引退を決めたが、F1の最高権威バーニー・エクレストンは、シューマッハが2006年に1度目の引退をしたあと、現役復帰すべきではなかったと考えているようだ。
過去にF1史上最多の7冠を達成しているシューマッハであるが、2010年にメルセデスAMGからF1復帰を果たしてからの3年間というもの、今季第8戦ヨーロッパGPで3位表彰台に一度上がったきり目立った活躍もないまま今シーズン終了とともに2度目の引退を迎えた。
F1のオフィシャルウェブサイトは、「このような形で幕を引くより、7度のF1ワールドチャンピオンとして引退して欲しかった」とするエクレストンのコメントを掲載した。
「最近F1を見始めた人たちは、過去の偉大なドライバーとしてではなく、復帰後の今の姿でシューマッハを記憶するだろう。彼らが目にしたものは、昔の皇帝としてのシューマッハではなく、失敗することだってある人間の姿だ」
82歳のエクレストンは、引退するタイミングが「重要だ」と考える。
「これは今の私にも言えることで、もう無理だと感じたらF1から身を引くよ」と誓った。
エクレストンはしかし、シューマッハが非常に「競争好き」であるため、レースから離れることができなかったと認めた。
現に、2006年のF1引退直後には二輪レースに挑戦。テスト中の大クラッシュでは間一髪で大けがから逃れたこともあった。
『Bild(ビルト)』は、シューマッハが先週末、フランスのポール・リカール・サーキットでマン島TTレース(イギリスのマン島で始まったモータースポーツレース)のスター選手ジョン・マクギネスと二輪を走らせたと報じた。
マクギネスは『Bild(ビルト)』に対し、「シューマッハはモータースポーツのゴッドファーザーだ」と語り、次のように続けた。
「偉大な人はバイクを乗りこなせるのさ」