ロメ・グロジャン(ロータス)は今後、F1でより分別のある走りをできるようになると考えている。
グロジャンは2009年シーズン途中にクラッシュゲート事件(※)で揺れていたルノー(現ロータス)からF1デビューを果たした。シーズンオフにシートを失ったものの、2012年に再びロータスからF1復帰を果たした。
2012年は中盤戦までに表彰台を3度獲得するなど、速さは際立っていた一方で、繰り返されるミスにより激しい批判を浴びることも多かった。第12戦F1ベルギーGPでは、スタート直後の多重クラッシュを引き起こし、統括団体FIA(国際自動車連盟)から1レース出場停止という極めて重い処分を受けている。
ロータスがグロジャンを放出するのではとの憶測が飛び交う中、2013年もチームに残留することが正式に発表された。
グロジャンは『Sport24』に「F1は大変だと思っていたけど、それほどでもなかった」と語っている。
「自分の想像よりはるかに大変なことに挑戦してるって徐々に気付いたんだ」
「確かにたくさん批判はされたけど、開幕時に表彰台を3度獲得し、ドライバーランキングで8位になるって言われていたら、迷わず受け入れていただろうね」
「僕は新人にありがちなミスをしたけど、それは焦りすぎていたからだった。ロータスになんとしてでも初勝利をもたらしたいと思っていたんだ」
「まだやるべきことはあるけど、もう学習したし成長できたと信じている」
また、グロジャンは来季に向けて次のように抱負を語った。
「これからは違ったタイプのプレッシャーを受けることになるだろう。同じミスはもう繰り返せない。すべてのレースで最大限のポイント獲得を目指すよ」
「今年のような速さを発揮できたらいいけど、もっと安定性を向上させないとね」
「目標としている順位は言わないでおくよ。余計なミスになりかねないから」
(※)クラッシュゲート事件とは、2008年のF1シンガポールGPにおいてルノーのチーム責任者であったフラビオ・ブリアトーレらが、所属していたフェルナンド・アロンソを有利にするため、チームメートのネルソン・ピケJr.にわざとクラッシュすることを命じ、これによってセーフティカーの導入をはかったとされる事件。