マーク・ウェバー(レッドブル)が、レッドブルと契約更新を行う方向性が見えてきたようだ。
ウェバーは昨シーズン、チームメートのセバスチャン・ベッテルが圧倒的な強さを見せてタイトルを獲得したのに対し、同じクルマに乗りながらベッテルに130ポイント以上も離されて選手権も3位に終わったことから、一時は今シーズンのシート確保も危ぶまれていた。
ウェバーは結局、シーズン開幕前にレッドブルとの間で1年間の単年度契約にサインしたが、ここまで混迷のシーズンとなっている今シーズンは安定した走りを見せており、モナコGPで2年連続の優勝を飾るなどの活躍により、現時点でベッテルとのポイント差もわずかに6ポイントと健闘。さらに、今季フェラーリのフェリペ・マッサが不振にあえいでいることもあり、来年はフェラーリへの移籍も取りざたされている。
そのウェバーがブラジルの『O Estado de S.Paulo(オ・エスタード・ジ・サンパウロ)』紙へ、次のようにコメントした。
「彼ら(レッドブル)との関係はそういうものなんだ」
「僕に言えるのは、ここ最近の何年かは次の年にF1での仕事があるかどうか分からない状態でシーズンをスタートさせているということだけだ」
『O Estado de S.Paulo(オ・エスタード・ジ・サンパウロ)』から単刀直入に「フェラーリ移籍のうわさは本当か」と尋ねられたウェバーは「違うよ」と答え、笑いながら次のように続けた。
「フェラーリでは、来年フェリペ(マッサ/フェラーリ)の後任候補全員を乗せるには8台のクルマを用意する必要があるだろうね」
現在レッドブルのコンサルタントを務め、ドライバーの育成責任者でもあるヘルムート・マルコは、レッドブル・レーシングのオーナーであり世界的スポーツ飲料メーカーであるレッドブルの会長、ディートリッヒ・マテシッツにとって、F1に関しての右腕的存在となっている。そのマルコが、ウェバーはレッドブルに残留すると示唆した。
マルコは『Sport Bild(シュポルト・ビルト)』へ次のように述べている。
「彼(ウェバー)は、われわれに対し、十分にやる気をもっていて、続けてゆきたいと思っていることを示して見せた」
「われわれは彼からどう思われているか知っているし、彼もわれわれからどう思われているか知っているよ」