自分の後任候補に関する報道が増えている中、レッドブルのセルジオ・ペレスがそうしたことは「気にしていない」と主張した。
現時点では2021年と2022年のF1チャンピオンであるマックス・フェルスタッペン(レッドブル)が今季のドライバーズタイトル争いにおいてもライバルたちを大きくリードしている。
そして、チームメートであるメキシコ出身のペレスも現時点ではフェルスタッペンに次ぐランキング2番手につけており、このままシーズンが進めばレッドブルの2人のドライバーがランキング1位と2位となる可能性もある。
■スランプのペレスにはシート喪失の噂
しかし、フェルスタッペンはレッドブルと2028年までの長期契約を結んでいるものの、ペレスの現在の契約は2024年までとなっている。そして、多くのメディアがすでにそのペレスの後任候補ドライバーに関する推測を報じるようになっている。
これは、ペレスが今シーズン序盤こそ第2戦サウジアラビアGPと第4戦アゼルバイジャンGPで優勝を果たしたものの、その後は調子を落としてしまっているためだ。とりわけ、ペレスは直近の5レースで連続して予選Q3進出を逃してしまっており、表彰台に上ったのも直近6レースでは第10戦オーストリアGPの1回(3位)だけだ。
■筆頭候補と推測されるノリス、ルクレール、リカルド
こうした状況のもと、2024年までの契約があるとは言え、レッドブルがすでにペレスの後任ドライバーを探し始めていると報じるメディアも増えている。
例えば、レッドブルのドライバープログラム責任者であるヘルムート・マルコ(モータースポーツアドバイザー)がマクラーレンのランド・ノリスのマネジャーと接触したことが報じられており、マルコ自身もノリスを「若手ドライバーの中で最強」だと評価し、レッドブルに招きたいと考えていることを示唆している。
また、あるメディアは、マルコがすでにフェラーリのシャルル・ルクレールと5月に話をしていたとも報じている。
そして、来週末に開催される次戦F1ハンガリーGP(23日決勝)から、ニック・デ・フリースに代わってアルファタウリのドライバーを務めることになったダニエル・リカルドも候補者のひとりだと考えられている。
F1関係者の中には、リカルドがアルファタウリで2023年F1シーズンの残り12レースを戦うことは、2024年にレッドブル・レーシングに復帰するための完璧な準備となるだろうと考えている者もいるようだ。
■リザーブドライバーとしてのリカルドを評価するフェルスタッペン
今月1日(土)に34歳となったばかりのオーストラリア出身のリカルドに関しては、2016年から2018年までレッドブルでチームメートとして一緒に戦ったことがある現チャンピオンのフェルスタッペンも高く評価しているようだ。
フェルスタッペンは、今季リカルドがリザーブドライバーとして「素晴らしい仕事」をしていると次のように語っている。
「確かに、彼はマクラーレンでは苦戦していた。だけど、僕は才能が消え去るようなことはないとずっと思っていたよ」
「僕たちはすぐに気づいたよ。ダニエルが僕らと一緒にやるのを心地よく感じていることにね」
「時々、僕が有望だと思うセットアップの一部を試してもらえないかと彼に頼むこともあるんだ」
「ダニエルの意見は、僕にとって重要だよ」
■チーム全体が自分を応援しているとペレス
こうした憶測が飛び交う中、当事者である33歳のペレスは、ドイツの放送局『Sky Deutschland(スカイ・ドイチュランド)』に次のように主張している。
「正直に言うならば、少しも気にしていないよ」
「チーム全体が僕を応援してくれているし、彼らは僕に何ができるのかを知っている。彼らは僕のポテンシャルを知っていて、応援してくれているんだ」