シーズン途中のタイヤ仕様変更に怒り心頭のロータスにフェラーリが同調、今回の動きを激しく攻撃している。
著しい性能低下でシーズン開幕早々から評判が悪かったピレリの2013年型タイヤだが、第5戦F1スペインGPで非難の嵐に及んだのを受け、ピレリは、第7戦F1カナダGP(6月9日決勝)以降おもな仕様を変えると発表した。
これにいち早く反応したのがロータスのチームオーナー、ジェラール・ロペスだ。スコアが一方的になったからといってゴールのサイズを変えるのかと、シーズン途中のタイヤ変更をサッカー試合にたとえた。
次いでフェラーリは、公式ホームページの匿名コラム『Horse Whisperer(ウマのささやき)』でこの問題に言及。1レースで4回ピットストップ作戦が示す通り今年のタイヤはあまりに極端という意見に文句をつけた。
レッドブルも同様にタイヤを酷評していた。おそらくコラムの筆者が標的にしたのは同チームに間違いないとみられる。
コラムは次のように書かれている。「一昨年の同じスペインGPとトルコGPを思い出していただきたい。表彰台に上がった6名のドライバーのうち、5名がまったく同様に4度のピットストップを行なっている。2年前は静かだったのに今ごろ騒ぎだすとは、いい大人がみっともない」
同時にコラムはマニクールで行われた2004年F1フランスGPも引き合いに出している。当時フェラーリのエースだったミハエル・シューマッハ(現メルセデス・アンバサダー)が4回ピットストップを敢行して優勝、チームとブリヂストンはパドックで「称賛を浴びた」のである。
コラムは皮肉たっぷりにこう続けられている。「ところが、与えられたパッケージからベストを引き出すというレースの常識を、みっともない戦いと捉える。それが今日のF1というものらしい」