F1開幕戦オーストラリアGP予選、詳細レポート
2013年F1開幕戦オーストラリアGPが3月17日（日）、アルバート・パーク・サーキット（1周／5.303km）で3日目を迎え、前日から順延となった予選Q2とQ3でセバスチャン・ベッテル（レッドブル）が1分27秒407を記録し、ポールポジションを獲得した。
【結果】F1開幕戦オーストラリアGP予選、Q1、Q2、Q3のタイムと周回数
あいにくの荒天となった16日（土）、予定から30分遅れてQ1が行われたものの、コース状況はさらに悪化。続くQ2以降の実施は、現地時間17日（日）11時（日本時間9時）に繰り下げられた。
Q1の結果は、17番手パストール・マルドナード（ウィリアムズ）、18番手エステバン・グティエレス（ザウバー）、19番手ジュール・ビアンキ（マルシャ）、20番手マックス・チルトン（マルシャ）、21番手ギド・ヴァン・デル・ガルデ（ケーターハム）、22番手シャルル・ピック（ケーターハム）となっている。ピックはQ1ベストタイムの107%をクリアできず、決勝進出には競技委員会の許可が必要だ。
Q2開始時の天候は曇り。気温15℃。路面温度は13℃。風が非常に強く、厳しいコンディション。予選Q2は15分間の戦いになり、11番手から16番手がここで脱落する。
現地時間11時、グリーンランプが点灯。各車は路面の水量が少ないとき向けのインターミディエイトを履いてコースに出て行った。路面に残る水滴と強風でタイヤ温度が上がりにくい。どのチームもドライバーに数周連続のタイムアタックを指示する。新人で唯一、予選Q2に残ったバルテリ・ボッタス（ウィリアムズ）が危うくコースアウト。ほかのマシンも姿勢を乱しがちだ。
早々にトップタイムの1分38秒647をマークしたのは、やはりセバスチャン・ベッテル（レッドブル）。これにニコ・ロズベルグ（メルセデスAMG）が挑む展開。1分37秒325に次いで、1分36秒194でベッテルを上回った。
そんな状況を見てダニエル・リチャルド（トロ・ロッソ）、ジャン・エリック・ベルニュ（トロ・ロッソ）、セルジオ・ペレス（マクラーレン）、バルテリ・ボッタス（ウィリアムズ）がドライ用タイヤのスーパーソフトに換装するも、まったくグリップせず、いずれもギャンブルに失敗。Q2で予選を終えたドライバーと順位は以下のとおり。
11番手ニコ・ヒュルケンベルグ（ザウバー）、12番手エイドリアン・スーティル（フォース・インディア）、13番手ベルニュ、14番手リチャルド、15番手ペレス、16番手ボッタス。
Q2のトップ5は、ロズベルグ、マーク・ウェバー（レッドブル）、ルイス・ハミルトン（メルセデスAMG）、ジェンソン・バトン（マクラーレン）、フェリペ・マッサ（フェラーリ）だった。いったんスーパーソフトで出て行ったバトンは、素早くインターミディエイトに履き直し、事なきを得た。
予選Q3は10分間の戦いになり、ここでポールポジションが決まる。タイヤの判断が難しい。どのマシンも最初のアタックはインターミディエイトを選択。路面はかなり乾いて見える。気圧が安定しているため、当面、雨の心配はなさそうだ。
最初のアタックで目立つのはメルセデスAMG勢。ロズベルグが1分33秒684、次いでハミルトンが1分33秒684でトップ。すぐ後方を走るベッテル、最終コーナーで激しくリアを滑らせながら、1分32秒604で両者を逆転。2度目の走行は、各チームともスーパーソフトを選択、2周のアタックを行う。
まずはバトンが1分32秒485でトップ。ハミルトンが1分29秒184で応酬。さらにセッション残りわずか1秒でベッテルが1分27秒407。ベッテルは最後の1周に向かった。最後の1周、ウェバーが1分27秒827で2番手に滑りこむ。ハミルトン1分28秒087、マッサ1分28秒490、アロンソ1分28秒493。これを見たベッテルはポールポジションを確信、アタックをやめた。
Q3の結果は以下のとおり。
1番手ベッテル、2番手ウェバーでレッドブルが1-2を形成。3番手ハミルトン。4番手マッサ、5番手アロンソのフェラーリ勢。6番手ロズベルグ、7番手キミ・ライコネン（ロータス）、8番手ロメ・グロジャン（ロータス）が4列目。9番手ポール・ディ・レスタ（フォース・インディア）。10番手はバトンだった。
決勝は、このあと予定どおり15時（現地時間17時）に行われる見込み。レッドブルにフェラーリが挑み、さらにはメルセデスAMGやロータスが絡む、そんなレース展開になりそうだ。
