16日(金)に開幕したF1アメリカGPにおいて、フリー走行、予選ともに圧倒的な速さを見せつけたセバスチャン・ベッテル。その結果、ベッテルの3年連続F1王座獲得がいよいよ現実味をおびてきた。
17日(土)に行われた予選でポールポジションを獲得したベッテルに対し、ドライバーズランキングで2位につけるフェルナンド・アロンソ(フェラーリ)は8番手にとどまった。もしもベッテルがこのまま優勝した場合、アロンソが4位以上を獲得しない限り、最終戦ブラジルGP(25日決勝)を待たずしてベッテルのタイトル獲得が決定してしまう。
アロンソの予選結果に関して、フェラーリのチーム代表ステファノ・ドメニカリは「タイトル獲得のことを考えると、かなり厳しい順位だ」と認めた。
しかし「常に全力」のアロンソは、ここ数戦におけるベッテルの速さを前にしても楽観的な姿勢を崩すことはないようだ。実際予選後には、決勝でうまくいくような気がするとコメントをしており、またホテルに戻ってからはツイッター上で「目標を考えてみよう」、「達成するのに難しすぎることなんてないんだ」と続けた。
一方ベッテルはどうかというと、今週末の目標にはチームのタイトル獲得のみを挙げ、「王手」をかけたドライバー部門のタイトルから話題をそらそうと必死になっている。
レッドブルのチーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーも、予選ではあまり良い結果を出すことのできないフェラーリの、決勝における「脅威の競争力」を警戒した。
そんな中『La Gazzetta dello Sport(ガゼッタ・デロ・スポルト)』に対し、ドメニカリはこう語った。「先行している者は何とでも言える」
「多少なりとも情熱を回復するとともに、レースのために精進しなくてはならない」
アメリカGPでは、ベッテルがアロンソよりも15ポイント多く獲得し、終了時点で25ポイント以上の差をつけていればベッテルが史上最年少での3連覇を確定させる。