F1初開催となった第9戦トスカーナGP(13日決勝レース、ムジェロ・サーキット)決勝レースは、最初の9周で2度の多重クラッシュが発生、2度の赤旗中断と大荒れのサバイバルレースとなった。
ホンダF1はそんな波乱のレースを次のように振り返った。
●【決勝レース結果】2020年F1第9戦トスカーナGP決勝レースのタイム差、周回数、ピット回数
■ホンダF1:決勝レースレポート
イタリアのムジェロ・サーキットで行われたF1トスカーナGPの決勝で、アストンマーティン・レッドブル・レーシングのアレクサンダー・アルボンが3位に入り、自身初のF1表彰台登壇を果たしました。
レースは、2度の赤旗中断により3回のスタンディングスタートが行われるという荒れた展開になりましたが、アルボンは力強い走りで3位を守りきり、F1におけるタイ人ドライバーの最高成績を更新しました。(編集部注:これまでの最高位はタイ人初のF1ドライバー、プリンス・ビラとアルボンの4位)
■スタートから7周、2度の多重クラッシュ
マックス・フェルスタッペンは、スタートで素晴らしい蹴りだしを見せましたが、その直後にパワーユニット(PU)に問題が発生して後方へポジションを下げると、キミ・ライコネン(アルファロメオ)とロマン・グロージャン(ハース)に挟まれる形となったスクーデリア・アルファタウリ・ホンダのピエール・ガスリーはクラッシュに巻き込まれ、コースアウトしてグラベルへ。これによって、フェルスタッペン、ガスリーともにリタイアとなりました。今回発生したPUの問題に関してはすでに分析を開始しており、原因追求と再発防止を徹底していきます。
このスタート直後のアクシデントにより、セーフティカーが出動し、レースは7周目に再開されます。しかし、(セーフティカー先導の)このリスタートでまたも複数のマシンが絡むクラッシュが起き、レースは赤旗中断となります。
この時点でアルボンは4番手、クビアトが7番手。両者ともに中断中にタイヤ交換を行い、アルボン、クビアトともにソフトタイヤを履いてリスタートへ臨みます。
■スタンディングスタート、しかし再び赤旗中断
レースは10周目からスタンディングスタートで再開されましたが、ここでアルボンは7番手までポジションダウン。ここからすぐさま挽回し、5番手まで順位を取り戻しました。クビアトはスムーズなリスタートを迎えると、29周目にピットインしてミディアムタイヤに交換。アルボンは32周目に同じくミディアムタイヤへと交換しました。
ここからアルボンは、前を行くダニエル・リカルド(ルノー)とランス・ストロール(レーシングポイント)を追いかける展開となります。3台の差が2秒に迫ろうかという中、ストロールが激しいクラッシュを喫し、レースは再び赤旗中断に。この時点で13周を残しており、チェッカーフラッグまでのスプリントレースとなりました。
■13周のスプリントレースでアルボンが3位表彰台を獲得
この中断で全車がソフトタイヤに交換。アルボンが4番手、クビアトは7番手からリスタートします。
残り8周となったターン1で、アルボンはリカルドをアウト側から豪快にオーバーテイクし、3番手にポジションを上げます。その後は前方のバルテリ・ボッタス(メルセデス)へプレッシャーをかけながら、チェッカーフラッグを迎えました。
クビアトは7番手を守りきり、今季自己ベストリザルトでフィニッシュしました。
●【ハイライト動画:決勝レース】初開催のムジェロ、2度の赤旗、完走12台のサバイバルレースでアルボン初表彰台!/F1トスカーナGP
●【F1決勝レースレポート】レッドブル・ホンダのアルボン初表彰台!初開催ムジェロはクラッシュ3回、赤旗2回、完走12台の超サバイバルレース!
●【ホンダF1】田辺TD「アルボンが初表彰台を獲得。フェルスタッペンのトラブルはすでに日本で分析中」/F1トスカーナGP
●【レッドブル・ホンダ】アルボン初表彰台!「表彰台のチャンスを逃してなるものかと火がついた」/F1トスカーナGP
●【画像:F1レース速報】初開催F1トスカーナGPはスタート直後から2度の多重クラッシュ!セーフティカー2度で赤旗中断の大混乱/F1トスカーナGP