マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)が、度重なるホンダエンジンのトラブルに“うんざり”していると認めた。
●【決勝レース結果】2020年F1第9戦トスカーナGP決勝レースのタイム差、周回数、ピット回数
モンツァで行われたF1第8戦イタリアGPをホンダエンジンのトラブルによってリタイアで終えていたフェルスタッペンだが、ムジェロで開催された第9戦トスカーナGPでもまたホンダエンジンがトラブルを抱えてしまった。
「先週末にモンツァで起きたのと同じトラブルだったみたいだよ」
トスカーナGPを2戦連続のリタイアで終えたフェルスタッペンは母国オランダの『Ziggo Sport(ジッホ・スポルト)』にそう語ると次のように付け加えた。
「スタートはよかった。だけど、アクセルを全開にしたらまたその問題を抱えてしまったんだ。グリッドに向かうときにすでにそれを感じることができていたよ」
トスカーナGPでのフェルスタッペンの直接的リタイア原因はほかのマシンとのクラッシュによってグラベルに押し出されてしまったことによるものだった。
だが、フェルスタッペンは次のよう語り、現時点ではホンダに対して失望していることを隠そうとはしなかった。
「ああいう状況で終わったにせよ、結果は同じだよ。いずれにしても脱落していただろうからね」
「2戦連続でああいうことが起こるのは普通じゃないね。現時点ではうんざりだ。僕にとってはもうそれほど重要ではないよ」
2戦連続でノーポイントに終わったフェルスタッペンは、現時点ではドライバーズランキングも3番手に後退しており、トップのルイス・ハミルトン(メルセデス)とは80ポイント差、2番手のバルテリ・ボッタス(メルセデス)とも25ポイント差がついてしまっている。
実際のところ、2020年のF1タイトル獲得は絶望的であり、ランキング2位も微妙な状況だ。
ホンダのF1担当テクニカルディレクターである田辺豊治も「スピードを示すことができていたのにPU(パワーユニット)に問題が発生してしまったことは残念だったとコメントしている。
フェルスタッペンがイタリアでの2連戦を最悪の結果で終えた一方、チームメートのアレクサンダー・アルボンはトスカーナGP決勝を3位で終え、初の表彰台を確保している。
2020年はここまで期待されたようなパフォーマンスを示すことができていなかったアルボンだが、ムジェロでの好結果を出せたことが今後に向けての自信となるのは確かだろう。
レッドブルのチーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーは、今回の結果はアルボンの自信にとって「ターボチャージャー」のような役割を果たすだろうと語り、次のように続けている。
「我々のマシンには少しばかりリアの挙動が安定しないという傾向があるんだ。それがマックスのドライビングに影響を及ぼすことはないのだが、今季のアレックス(アルボン)や昨年のピエール・ガスリー(現アルファタウリ)には妨げとなってしまっていた」
「アレックスにとって、今後はもうそれほど大きな問題ではなくなるよ。彼はどうすればそれにうまく対処できるかを学ぶことができたからね」