前戦F1ベルギーGPでは、金曜フリー走行でニコ・ロズベルグ(メルセデスAMG)、決勝ではセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)の右リアタイヤが走行中にバースト(破裂)するという事件が発生していた。
とりわけ、レース残りあと2周というところでタイヤ破裂が起こり、ほぼ手中に収めていた3位表彰台を失ったばかりか、ノーポイントに終わってしまったベッテルは、レース後公式F1タイヤサプライヤーのピレリを激しく非難していた。
ピレリでは当初、フェラーリが大きなリスクを伴う1回ストップ戦略をとったことで、タイヤが異常に摩耗したことがその原因だと主張していた。だが、ピレリでは今週末F1イタリアGPが開催されるモンツァにおいて、その原因調査の結果を正式に発表することになる。
だが、今季17歳という若さでF1デビューしたことが話題となったトロロッソのマックス・フェルスタッペンは、オーストリアの『Servus TV(セアヴスTV)』に対し、次のように語った。
「フェラーリがとった1回ストップ作戦はあまりにもリスクが大きすぎたよ。僕自身は3回ストップだった」
マックスの父であり、自らもかつてF1ドライバーとして活躍したヨスも、次のように付け加えた。
「私は、ベッテルに起きた問題は、ロズベルグに起きたものとは違うという印象を持ったよ」
「ベッテルはあのセットでかなりの周回を行っていた。そうすればリスクが大きくなるのは明らかだ。我々はこれからさらに高速となるモンツァでのレースを迎えるが、フェラーリは単にベッテルにあのタイヤで長く走らせすぎたのだと考えているよ」
だが、現役ドライバーにとどまらず、現在はWEC(世界耐久選手権)で活躍するマーク・ウェバーなど、今回のピレリタイヤ破裂事件に対し不安を表明しているドライバーも少なくない。
そして、F1ドライバーによる任意団体であるGPDA(グランプリ・ドライバーズ・アソシエーション)もこのベルギーでのタイヤ破裂事故に関する懸念を表明し、ピレリに対し、さらなる安全対策の強化を訴えている。
フェルスタッペンは、今のところGPDAには参加していない。
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