先週末に行われたF1ベルギーGP決勝ではセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)のタイヤが破裂するというハプニングが発生。これによりほぼ手中に収めていた3位表彰台を逃すとともにノーポイントでレースを終えることとなったベッテルは、激しくタイヤサプライヤーであるピレリを非難していた。
【結果】F1ベルギーGP決勝の順位、タイム差、周回数、獲得ポイント
だが、元F1チームオーナーであり、現在はテレビのF1解説者を務めるエディ・ジョーダンは、そうしたベッテルの姿勢は正しくないと主張するとともに、ベッテルがどうしてこれほどまでにピレリに怒りを向けたのかについての理由を推測している。
「セバスチャンはよく考える必要があるよ。公然とピレリのような世界的企業を攻撃する前にね」
ドイツの『Sport Bild(シュポルト・ビルト)』にそう語ったジョーダンだが、ベッテルがいつになく激しくピレリを批判した背景には、今回ノーポイントで終わったことにより、2015年のF1タイトル争いからほぼ決定的に脱落したというショックがあったためだと考えているようだ。
ベルギーGP後、ベッテルとランキングリーダーであるメルセデスAMGのルイス・ハミルトンとの差は、8レースを残して67ポイントにまで広がってしまった。
「ベッテルはなんとしてもタイトル争いに加わっていたかった。だから、フェラーリとともに、彼はあれほど大きなリスクをとったんだ」
そう述べたジョーダンは、次のように付け加えた。
「それだからこそ、セバスチャンの失望は大きかったのさ。67ポイントも離されては、もうセバスチャンもタイトルのことは忘れるしかないからね」