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背水の陣でモンツァに臨むロータス

2015年09月02日(水)16:56 pm

財政的苦境に立たされているロータスだが、F1最高責任者のバーニー・エクレストンがロータスの400名に及ぶスタッフの賃金230万ドル(約2億7,600万円)を肩代わりしたことで、今週末F1イタリアGP(6日決勝)が開催されるモンツァにロータスのトランスポーターが向かうことが可能になったと伝えられている。

だが、ロータスにとっては、ルノーによる買収契約が速やかに成立するかどうかが、今後の生き残りを左右する大きな課題となっており、まさに今週末のモンツァがその正念場となりそうだ。

『Telegraph(テレグラフ)』紙は、エンストンにあるロータス本部の食堂施設はすでに閉鎖されており、今週末のモンツァではチームスタッフたちはいくつかの「ソフトウエアライセンスや資材」がない状態で仕事に取り組むしかないとの関係者の証言を掲載している。

ロータスの財政が極めてひっ迫した状況となってきているのは、単にオーナーのジェラルド・ロペスが資金の追加投入を行わなかったという理由だけではなさそうだ。

チームの今後に関する見通しが不透明となる中、パストール・マルドナードの支援者であり、現在のロータスにとって最大のスポンサーであるPDVSA(ベネズエラ国営石油会社)が8月分のスポンサー料の支払いを見送るという判断を行ったと報じられている。

『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』のミハエル・シュミット記者は、「PDVSAは今後彼らの立場がどうなるのかがはっきりするまで待ちたいと考えている」と説明している。

仮に、ルノーによるロータス買収契約が成立すれば、ルノーはPDVSAとの契約を破棄することになるだろう。ルノーにはF1活動を行うルノー・スポールのパートナーとして、石油会社のトタルがついているからだ。

スイスの『Blick(ブリック)』紙のベテラン記者であるロジャー・ブノワは、もしルノーがロータスを買収すれば、マルドナードはPDVSAとともにフォース・インディアへ移籍することになるかもしれないと書いている。

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