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【ピレリタイヤ破裂問題】ピレリのタイヤ破裂事故対応を支援するFIA

2015年08月27日(木)16:54 pm

F1ベルギーGPで起こったタイヤ破裂問題への対応に関し、統括団体であるFIA(国際自動車連盟)も介入して対応策が検討されていることが明らかになった。

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■相次いだタイヤバースト

先週末にスパ・フランコルシャンで開催されたベルギーGPでは、ニコ・ロズベルグ(メルセデスAMG)とセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)の2人のドライバーが相次いでリアタイヤのバースト(破裂)を経験することとなっていた。

今回は2人のドライバーにけがなどはなかったものの、時速300kmという高速走行中のタイヤバーストは、ドライバーに大きな危険を及ぼす可能性もあり、今回の事件がF1関係者の間に大きな動揺を招いたのも事実だ。

今のところ、ベッテルやロズベルグ以外にピレリへの不信を公然と表明しているドライバーはいないものの、スパ以上の高速サーキットとなるモンツァ・サーキットでのイタリアGP(9月6日決勝)を次に控えた今、ピレリタイヤの信頼性に関する不安の声が関係者の間に広まっている。

■スパで多発していたタイヤの損傷

ピレリは、金曜フリー走行中に起こったロズベルグのタイヤ破裂に関しては、外的要因によってタイヤに発生していた損傷が原因だったとしている。

ドイツの『Bild(ビルト)』は、ピレリが先週末のベルギーGPで使用されたタイヤを精査した結果、合計で60か所に及ぶ損傷(カット)が認められたという。「スパの前に行われた10レースでは(損傷は)合計でちょうど85だった」と『Bild(ビルト)』は付け加えている。

一方、ベッテルのタイヤ破裂に関しては、ピレリはただひとり1回ストップ作戦で乗り切ろうとしたベッテルのタイヤが過度に摩耗していたことによるものだと考えているようだ。

■走行不能になる前に破裂するのはNGだとドライバー

だが、F1ドライバーによる任意団体であるGPDA(グランプリ・ドライバーズ・アソシエーション)の会長を務める元F1ドライバーのアレックス・ブルツは、それでは説明が不十分だと『BBC』に次のように語った。

「我々ドライバーとしては、タイヤの寿命に関してはパフォーマンスの低下によってそれが分かるようにすべきであり、破裂という形につながる剥離(はくり)現象が起こることは避けなくてはならないと信じている」

■FIAもピレリの緊急改善案を承認か

一方、F1統括団体であるFIAでは、短期的には、ピレリがタイヤ1セットあたりの最大周回制限値を設定するなどの緊急対応策を取ることを支持することになると考えられている。

FIAの広報担当者は、フランスの『Canal Plus(カナル・プリュ)』に次のように語った。

「我々は、今回起きたことを教訓とし、適切な変更を加えるために、ピレリやフェラーリと緊密な取り組みを続けているところだ」

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