仮にセバスチャン・ベッテル(レッドブル)がフェラーリ移籍となったら、その代わりにレッドブルは、フェルナンド・アロンソ(フェラーリ)もしくはルイス・ハミルトン(マクラーレン)、いずれかのトップドライバーに照準を合わせることとなるだろう。
こう語るのは、レッドブルのオーナー、ディートリッヒ ・マテシッツだ。レッドブルで多くを成し遂げた今、ベッテルは新たな挑戦を求めて他チームへ移籍するかもしれないといううわさに対してコメントしたものだ。
ベッテルが史上最年少3年連続F1タイトルを決める前日、めずしくF1についてオーストリア『Salzburger Nachrichten(ザルツブルガー・ナッハリヒテン)』紙のインタビューに応じたマテシッツは、ベッテルを“今のF1でベスト3のひとり”と称賛している。
またハミルトンやアロンソと関連してマテシッツは、“3人の中でもっとも若く、まだまだ成長段階”と、ベッテルの将来性にも触れている。
「走りの速さではもうすぐピークを迎えるかもしれないが、経験を積めば積むほど、さらにドライバーとして進化するだろうね」と、マテシッツは語っている。
ベッテルがフェラーリとの将来を考えているといったうわさについてマテシッツは、次のようにコメントした。
「われわれの間には、単なる契約以上のものが存在する。それは忠誠心と友情だ」
「しかし、それで他チームからオファーが来ないわけはないがね」
興味深いことに、マテシッツにはフェラーリの引き抜きが理解できるという。
「私だって、フェラーリに乗る自分の姿を想像したら楽しくなるに違いない。もしも、私がドライバーだったらの話だがね。それは自然であるばかりか、至極まともな感情だよ」
「もしベッテルがわれわれの元を去るなら幸運を祈ると同時に、何があってもアロンソかハミルトンにドライブしてもらうよ」