F1シンガポールGPで1位でチェッカーフラッグを受けたセルジオ・ペレス(レッドブル)は、レース後に行われたセーフティカー違反の調査により5秒ペナルティが科せられたものの、キャリア4勝目を維持した。
●【2022F1第17戦シンガポールGP】決勝レースのタイム差、周回数、ピット回数
ペレスはコーション中のセーフティカー導入中に2回の違反を犯してしまった。FIAフォーミュラ1スポーティングレギュレーション第55条10項にある「セーフティカーが導入された場合、ライトが消えるまで先頭車両は10台分以内の距離を保たなければならない」と定めているが、2回とも同じ違反をしてしまったのだ。
■調査1つ目:「ブレーキとタイヤが温まらずセーフティカーに追いつけなかった」
10周目にジョウ・グァンユ(アルファロメオ)とニコラス・ラティフィ(ウィリアムズ)が接触した際は、ペレスは「コンディションはとても濡れていて、ブレーキとタイヤが温まらず、セーフティカーに追いつくことができなかった」と主張した。
スチュワードはこの主張を認めなかったものの、ウェットコンディションとペレスが主張した困難さを考慮し、訓戒処分とした。
ペレスは、今シーズン1回目となるドライビング関連の訓戒処分を受けたものの、この件に対してのタイムペナルティはなかった。
■調査2つ目:警告されていたのに・・・
しかし、角田裕毅(アルファタウリ)が壁に突っ込んだことがきっかけで36周目に入ったセーフティカーでは2回目の違反を取られ、ペレスに5秒ペナルティと2点のライセンスポイント違反が科せられた。
スチュワードは前回の同じ件についてチームに警告し、チームはペレスに伝えていたにもかかわらず、2回も同じミスを犯したため、5秒ペナルティを科すことを決定した。
チームは不服申し立てができる。しかし、実際には7.595秒あったシャルル・ルクレール(フェラーリ)との差が5秒ペナルティで2.595秒差になったものの、優勝という結果には変わりないため、レッドブルが不服申し立てをすることはなさそうだ。
ペレスとチームは、レース中に5秒または10秒のペナルティが科せられる可能性を知っていたため、ペレスは最後の15周で「予選のようにプッシュ」したことで、今季2勝目を飾ることができた。