2016年のF1コンストラクターズランキングを最下位で終えたマノーが、F1生き残りに向けて新たな投資家に支援を仰いでいるようだと伝えられている。
■2016年も最下位で終えたマノー
過去最多の21戦で行われた2016年のF1シーズンだったが、2014年に経営破たんに追い込まれながら、新たな出資者の登場によりF1参戦を継続していたマノーは、第9戦オーストリアGPでルーキーのパスカル・ウェーレインが10位入賞を果たし、虎の子の1ポイントを獲得。第19戦メキシコGPが終わった時点までは無得点のザウバーを抑えてランキング10番手に位置していた。
ところが、雨の中で行われた第20戦ブラジルGPでザウバーのフェリペ・ナッセが9位に入り2ポイントを獲得。これによりマノーは最下位となる11番手に下がってしまい、そのまま2016年シーズンを終えることとなった。
マノーは最下位となったことで、1,500万ドル(約17億円弱)とも言われるF1分配金を手にするチャンスを失ったと言われており、チームが再び財政状況的に非常に厳しい状況に陥ったと伝えられている。
■アメリカの大物プロモーターがマノーを買収?
そんな中、現在のマノーのオーナーであるスティーブン・フィッツパトリックは、2017年以降のチーム存続に向けて「ある投資家と合意に達した」ことを明らかにしている。
うわさによれば、マノーの新規投資者となるのは2012年からオースティンで開催されているアメリカGPや、昨年メキシコシティで16年ぶりに復活したメキシコGPの開催実現に深く関係したことで知られるタボ・ヘルムンドではないかと言われている。
一方、F1最高責任者のバーニー・エクレストンは、マノーが2017年にF1参戦を継続できるかどうか危ぶまれる状況となっているようだが、実際にどうなのかと質問されると次のように答えた。
「それは、私ではなくチームオーナーたちに聞くべき質問だよ」
「だが、もしフィッツパトリックがチームを買収していなければ、もはや(マノーは)存在していなかっただろう」
そう語ったエクレストンは、うわさに上っているヘルムンドによるマノー買収は考えにくいと付け加えている。
■KFCグループが参入とのうわさも
また、マノーへの新規出資を考えているのは、インドネシアにおいて世界的ファーストフードチェーンであるKFC(ケンタッキー・フライド・チキン)の総代理店となっているKFCジャゴニャ・アヤム社ではないかとのうわさもある。
KFCジャゴニャ・アヤム社は、2016年にスペインのカンポス・レーシングと組んでGP2へのスポンサー活動を開始したことで知られている。カンポス・レーシングの設立者兼オーナーであるアドリアン・カンポスは、当時同社について「F1にさえ参入できる力を持つスポンサーだ」と語っていた。