2019年からフェラーリのドライバーを務めているカルロス・サインツだが、現在の契約は2024年シーズンまでとなっている。
その28歳のスペイン人ドライバーが2025年にはイタリアの名門F1チームを離れ、ほかのチームへ移籍する可能性もあるようだ。
■ルクレールはフェラーリに長期残留が濃厚?
サインツと同じ2024年までの契約となっているチームメートのシャルル・ルクレールに関しては、フェラーリと少なくとも2025年と2026年の2年契約に合意したとの噂がささやかれている。
さらに、その契約には3年の延長オプションが付帯しており、ルクレールが最長で2029年シーズンまでフェラーリで走る可能性もあるとされている。
ルクレールは現時点においてはこうした噂を否定しているものの、自分の目標はフェラーリで勝つことだとも語っており、2025年以降もルクレールがフェラーリに残留する可能性は高いものと考えられている。
■サインツはザウバーとすでに事前合意?
その一方で、サインツの将来に関してはもっと不透明な状況となっている。
サインツとフェラーリが契約を延長する可能性についてはほとんど何の報道もなく、逆に2025年にはザウバーへ移籍するのではないかとの噂がささやかれている。
今年まではアルファロメオというチーム名でエントリーしているスイスに拠点を構えるザウバーだが、2026年からエンジンサプライヤーとしてF1に参戦するアウディが、それまでにザウバーの株式75パーセントを取得し、自分たちのワークスチームとする計画が進められている。
ドイツの大手自動車会社フォルクスワーゲンの傘下にあるアウディのワークスチームともなれば、将来的にはF1でトップ争いができるようになる可能性も高いと考えられている。
そして、同じ名前を持つラリー界の大物ドライバーである父親とアウディの関係も深いことから、サインツがアウディのF1プロジェクトに加わるとしても不思議はないだろう。
最近の噂では、サインツはすでにザウバーと契約を結ぶことに事前合意しているとも言われている。
■来シーズンの開始前に2025年以降のことを決めておきたいサインツ
だが、その事前契約合意がどのようなものであれ、それはF1においては法的拘束力を持たないものだと考えられている。そして、フェラーリから新契約のオファーがあれば、サインツもフェラーリ残留を選ぶ可能性もあると考えられているようだ。
こうした中、サインツは少なくとも2024年シーズンが始まる前に2025年以降の計画をはっきりさせたいと考えていることを認めている。
「僕は翌年自分がどこにいるかわかっている状態でシーズンをスタートする方がいいと思っているんだ」
今季のF1第13戦ベルギーGPが開催されたスパ・フランコルシャンでそう語ったサインツは、次のように付け加えている。
「なぜなら、サーキットでやること、そして現在所属しているチームでやらなければならない仕事に完全に集中しなければならないときに、新しい契約の交渉に追われると気が散ってしまうからね」。