アストンマーティンは、メルセデスとフェラーリに並ぶF1トップグループに入ったが、2023年のF1世界選手権は1チームによる戦いとなりそうだ。
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■チームメートバトルは神様の贈り物
「“宇宙船レッドブル”は別の惑星から来たものだ」
『La Gazzetta dello Sport(ガゼッタ・デロ・スポルト)』は、エナジードリンクが所有する現チャンピオンチームが2戦連続で“簡単にワン・ツーを達成”した後、こう表現した。
「2023年の世界選手権は、フェルスタッペンとペレスのチーム内バトルになるだろう。少なくともこの決闘は、たった2レースで、今年の世界選手権が退屈なものにならないことを保証するものだった」。
メディアからすれば、2年連続ワールドチャンピオンのマックス・フェルスタッペンとセルジオ・ペレスの間に緊張感があるというこの物語は、神様の贈り物だ。
サウジアラビアGPのレース後のインタビューでは、メキシコ人のペレスが、オランダ人のフェルスタッペンがチームの命令を無視したのか、それともレース中のファステストラップを記録する許可を得たのか、公然と疑問を呈し、その緊張はより鮮明になった。
■2人ともファイナルラップでアタックしていた
元F1ドライバーのヴィタリー・ペトロフは「チームのせいではない」と語った。
「マックスはただ、自分のしたいように行動しただけさ」
「多くの人は、チームが特にセルジオに対して行った行為だと考えているし、セルジオもそう思っているようだ。でも、フェルスタッペンは追加ポイントのためにそうしようと思っただけだと思う」
その説明は、チーム代表であるクリスチャン・ホーナーやヘルムート・マルコ博士が語る公式の話と一致する。
「(フェルスタッペンとペレスは)2人とも同じ情報を持っていたよ」とホーナーは確認した。
「マックスはファステストラップは何秒かと聞いてきたので、彼が挑戦することは明らかだった。チェコもそれを知っていた。なぜなら、彼はファイナルラップに挑戦したが、すでにファステストタイムをはるかにオーバーしていたので、いくつかのコーナーを過ぎたあたりであきらめたんだ」
■フェルスタッペンの父たちは喜んでいなかった
しかし、各国のメディアはフェルスタッペン対ペレスという構図を作り上げた。
マックスの父ヨスとマネージャーのレイモンド・フェルミューレンが、ジェッダでのレース直後にペレスの勝利を祝う様子を無視するように見えたことを大きく取り上げている。
ル・マン24時間の覇者で、F1オランダGPの代表を務めるヤン・ラマースは『NOS』に「彼らは突然、テレビでその姿を丸出しにした」と語った。
「自分の息子が1位ではなく2位になった時、彼はどのような表情をすれば良かったのだろうか。彼は喜んでいるように見えたかい?」
「この件に関しては、あまりにも多くのことが語られている。ヨスとレイモンドはレースに感情的になることはなかった。なぜこのような結果になったかは明らかだったからだ」。
ラマースは、ペレスが予選でポールポジションを獲得したのに対して、25歳のフェルスタッペンは予選でドライブシャフトの不具合を起こし、15番手からスタートしたことに言及している。
■父ヨス「トラブルがなければポールポジションは簡単だった」
父のヨス・フェルスタッペンは、オランダの『Formule 1』に次のような言葉を引用されている。
「彼(ペレス)には滅多にチャンスが訪れないと思うから、彼はそれ(トラブル)を見て、それ(ポールポジション)を目指したんだ」
「でも、予選で何が起こったかはみんな知っている。それがなければ、マックスは簡単にポールポジションを獲得していただろう。そうすればレースは多くのことができたはずだ」。
■トラブルが繰り返されたら・・・2016年のロズベルグとハミルトンの再現になるかも
同じくオランダの元F1ドライバーであるクリスチャン・アルバースによると、ペレスはフェルスタッペンに問題が増えることを期待しなければならないという。
ペレスが現実的に2023年のタイトルを狙えるかと『De Telegraaf(テレグラーフ)』に尋ねられたアルバースは、こう答えた。
「マックスが5回、6回、7回、あるいは8回、問題を起こせばそうなるね」
「もしペレスに問題がなければ、2016年のロズベルグとハミルトンのようなストーリーになるかもしれない。そうすれば可能かもしれない」。
■このバトルは白熱する
しかし、同じく元F1ドライバーのティモ・グロックは、ペレスがサウジアラビアGPの後にパワーアップしてくると考えている。
「彼はフェルスタッペンと争うチャンスだと考えている」と彼は『Sky Deutschland』に語った。
「このバトルは白熱することになるかもしれないね」
「ペレスはレースペースが非常に良いことを示したが、同時にフェルスタッペンは指示されることのない人間であることもわかった」
「2人とも好きなことを言うことはできるが、このドライバーたちは2人とも優勝を狙うだろうね」。