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「ボッタスとオコンの面倒は見る」とメルセデスのボス

2019年08月08日(木)19:40 pm

メルセデスF1チームを率いるトト・ヴォルフが、2020年にはバルテリ・ボッタスにもエステバン・オコンにも必ずシートを与えるつもりだと語った。

もちろん、これは来季メルセデスのドライバーラインアップがボッタスとオコンになるという意味ではない。メルセデスには王者ルイス・ハミルトンがおり、2人のうちどちらかが2020年にそのチームメートを務めることになるのは間違いない。

それが2017年からハミルトンと一緒にやっているボッタスになるのか、あるいは現在リザーブドライバーを務めているオコンになるのかは、シーズン後半に入れば明らかになっていくはずだ。だが、いずれにしてもボッタスかオコンのどちらか1人はシートを得られないことになるのも確かだ。

ヴォルフは夏休み期間を利用して、ボッタスとオコンのどちらに来季のシートを任せるかを考える予定だとしているが、ドイツ出身の元F1ドライバーであるクリスチャン・ダナーは、ボッタスがメルセデスで4年目のシーズンを迎えることになる可能性が高いと考えている。

「チームもルイスとバルテリのコンビがどれほどうまく機能しているかは分かっているよ」

ドイツのテレビ局『RTL』にそう語った61歳のダナーは、直近の2レースは結果が伴わなかったものの、今シーズンのボッタスは全体的に見ればよくやっていると次のように続けている。

「重要な局面で彼は不運に見舞われたりミスを犯したりしてしまった。だが、ハミルトンはレベルが違い過ぎるだけに、簡単な仕事ではないんだ」

実際のところ、メルセデスとしてもハミルトンとニコ・ロズベルグの不和が大きな問題となっていた頃と比較すれば、現在のハミルトンとボッタスの組み合わせの方が運営上は苦労が少ないに違いない。

成績面でハミルトンに大きな差をつけられてしまっているとは言え、ボッタスも現時点ではドライバーズランキング2番手に位置しており、ハミルトンの援護をするとともにコンストラクターズ争いを有利に展開するための役割を演じることは十分にできているからだ。

一方、オコンの方はフォース・インディア在籍時にはチームメートのセルジオ・ペレスと何度もクラッシュしたり、周回遅れの身でありながらトップを走行していたマックス・フェルスタッペン(レッドブル)とクラッシュしてリタイアに追い込だりと、かなりアグレッシブ過ぎるキャラクターを持つことでも知られている。

オコンとボッタスのどちらがハミルトンのチームメートとしてうまく機能し、チーム全体の利益になるのかは、メルセデスとしても慎重に検討することになるだろう。

とは言え、第11戦ドイツGP決勝では終盤にクラッシュを演じてしまったこともあり、ボッタスのイメージが少し悪くなっているのも事実だろう。F1関係者の間にはボッタスが来季はシートを失うことになるだろうと考えている者も少なくないようだ。

しかし、ヴォルフは、たとえどういう結論に達したとしても、ボッタスとオコンの面倒は必ず見るつもりだと主張している。

「我々にはジュニアドライバーたちと現在クルマに乗っているドライバーたち両方に対する責任があるんだ。彼らの今後のキャリアを複雑なものにするようなことをするつもりはない」

「どういう決定を下すにせよ、もう1人のドライバーがどこかよそへ行く可能性を考慮することになる。エステバンがどこかよそで成長を目指すことになるかもしれないし、あるいは、バルテリがどこかに“軟着陸”することになるかもしれないがね」

ボッタスの他チーム移籍も考慮に入れていることを示唆したヴォルフは次のように付け加えた。

「彼はそれに値するよ」

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