F1の夏休みも終わり、いよいよシーズン後半戦が今週末にスタートする。その後半戦の戦いを有利に展開できるかどうかは、ピレリが供給するタイヤをどれだけうまく使えるかがカギになるかもしれないとウィリアムズのパット・シモンズ(チーフテクニカルオフィサー)が語った。
■激しさを増すチームランキング4位争い
2014年、2015年と2年連続でコンストラクターズランキング3位となったウィリアムズだが、今季はメルセデスAMG、レッドブル、フェラーリの3強チームからはすでに大きく離されてしまっており、現実的な目標はランキング4位を確保することだ。
だが、現在ランキング5番手のフォース・インディアとはわずか15ポイントの差であり、今後の展開によっては51ポイント差の6番手トロロッソ、54ポイント差のマクラーレンも4位争いに加わってくる可能性もある。
■後半戦はタイヤの使い方で決まる
シモンズは、ブラジルの『UOL Esporte(ウニヴェルソ・オンライン・エスポルチ)』に次のように語っている。
「チーム間の相対的な強さに関しては、今後はあまり変わってこないはずだと考えている」
シモンズがそう語る背景には、2017年からF1カーのシャシーやタイヤに関するルールが大きく変わることもあり、ほとんどのチームがシーズン後半には来季型車の開発のほうに力を注ぐことになるという事実があるためだ。そのため、今季のF1カーの能力が今後大きく飛躍することは考えにくい。
だが、シモンズは、だからと言ってレースにおけるチーム順位の変動が起こらないという意味ではないと次のように続けた。
「問題は、F1チームの多くが今のタイヤを本当に使いこなせているわけではないということだ。我々に関しても、タイヤをうまく使えればいい週末にすることができるが、次の週末ではほかのチームのほうがうまくやってきて結果が大きく違ってくるという状況だ」
「こうした浮き沈みは今後も続くことになるだろう」
■タイヤ戦略も接戦に?
しかし、シモンズは今季後半には各チームの1レースごとのタイヤ選択能力がとりわけ重要になるというようなことにはならないだろうと次のように付け加えた。
「我々も今ではタイヤ選択に関する経験が増えている。だから恐らく選択に関する傾向はだんだん似たようなものになるだろうからね」