現在ランキングトップに立っているルイス・ハミルトン(メルセデスAMG)だが、どうやら今季のF1第14戦イタリアGP(9月4日決勝)でグリッド降格ペナルティーを受けることになりそうだ。
今季は過去最多の年間21レースが行われるため、各ドライバーあたり年間に5基までのパワーユニットコンポーネント使用が認められている。そして、それを超えるパワーユニットコンポーネントを使用した場合にはグリッド降格ペナルティーが科されることになる。
チームメートのニコ・ロズベルグに19ポイント差をつけてシリーズ前半戦を終えたハミルトンだが、すでに5基目のコンポーネントを投入してしまっており、近々6基目を投入してペナルティーを受けることが避けられない状況となっている。
ハミルトンは、実際にはまだそれほどの差をつけたとは感じていないと次のように主張していた。
「それじゃまだ十分じゃないよ。1レース分(25ポイント)以上のリードではないからね。1レース分以上の差をつけられることを期待している。そうすれば自分がリードしているんだと感じられるようになるだろうね」
そして、ハミルトンにとっては今週末に開催される後半戦最初のレースとなるベルギーGP(28日決勝)がそのためのチャンスとなりそうだ。
ロシアの『Sportbox(スポートボックス)』は、ハミルトンはベルギーGPの翌週にモンツァ・サーキットで開催されるイタリアGPで新しいパワーユニットを投入することになると伝え、メルセデスAMGを率いるトト・ヴォルフ(ビジネス担当エグゼクティブディレクター)の次のようなコメントを紹介している。
「なぜモンツァなのかって? それはペナルティーの影響を最小限にとどめたいと考えているためさ。あそこなら追い抜きもしやすいからね」
ベルギーGPでハミルトンが優勝すれば、ロズベルグに対して1レース分以上のポイント差をつけることになる。逆にロズベルグに優勝されてしまえば、ポイント差を縮められてからグリッド降格という不利な状況を迎えることになってしまう。ハミルトンにとって、今週末のスパ・フランコルシャンでのレースで5連勝を飾ることが今季後半に向けて非常に重要な意味を持つことになるのは間違いない。