マクラーレンは、苦戦を強いられている2013年型車MP4-28をさらに前進させるため、昨年のクルマに戻すようなことはしない。
マクラーレンのチーム代表であるマーティン・ウィットマーシュはそう断言しているものの、ヨーロッパに戦いの場を移して行われる今季の第5戦F1スペインGP(5月12日決勝)に姿を現すマクラーレンのクルマは、かなり違う外観を持つものとなると考えられている。
今週末のバーレーンGPで使用されるMP4-28は、基本的には先週末の中国GPと同じ仕様のものとなる予定だ。だが、スペインGPに向けては、大きな変更が施されることが予定されているようだ。
ドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』は、「ウイング、サイドポッド、排気システム、フロア、そしてエンジンカバー」まですべてが一新されるだろうとしている。
だが、ウィットマーシュは、マクラーレンが単純に時計の針を巻き戻して、高い競争力があった2012年のクルマに立ち返りたいという誘惑に屈したわけではない、と次のように語った。
「ノーズ位置は高いままだし、フロントサスペンションもプルロッドのままだ」
ドライバーのジェンソン・バトンも、昨年の考え方に戻るよりも2013年のコンセプトで進めるほうがいいという判断を支持し、スペインの『El Pais(パイス)』紙に次のように述べている。
「昨年の僕たちのクルマにかなり競争力があったのは本当だけど、それで(2013年に向けて)十分だったかどうかはわからないよ」
「長い目で見れば、今のクルマで進めたほうがいいと思うね」