レッドブルのセルジオ・ペレスが、ソーシャルメディアを通じて、チームメートであるマックス・フェルスタッペンとのいさかいは「もう過去のこと」だと語った。
■今後の確執が懸念されたフェルスタッペンとペレス
2022年のF1ドライバーズランキング2位の座をフェラーリのシャルル・ルクレールと争っているペレスだが、先週末に行われたサンパウロGP決勝でフェルスタッペンがチームからペレスを前に出すように指示されたもののそれを拒否するという“事件”が起きてしまった。
ペレスはレース後、フェルスタッペンに対する不満を公然と口にしており、これが引き金となって今後2人の間に大きな確執が生じてしまうのではないかとの懸念が大きく報道される事態となっていた。
1997年のF1チャンピオンであるジャック・ビルヌーブは、オランダの『Formule 1(フォーミュラ1)』に次のように語っている。
「なぜフェルスタッペンがチームの要求を聞かなかったのか私には理解できないよ」
■発端はモナコ予選でのペレスのクラッシュ?
だが、今回の件は、ペレスが今季のF1第7戦モナコGPの予選Q3終了間際にわざとクラッシュしたことをレッドブル首脳たちに告白したと報じられたことに関連したものだったのではないかと考えた者も少なくなかったようだ。フェルスタッペンは、そのペレスのクラッシュによって自分がポールポジションを獲得するチャンスを失っていたからだ。
フェルスタッペンと同じオランダ出身の元F1ドライバーであり、現在はオランダGPの運営責任者を務めているヤン・ランマースは、フェルスタッペンとメキシコ人ドライバーであるペレスとの間に“個人的な争い”があるように感じるとコメントしている。
そして、フェルスタッペンの母親であるソフィー・クンペンがソーシャルメディアを通じて、モナコGP予選でペレスが行った行為に対して息子が仕返しをしたといううわさを認めたことで、そのうわさがさらに加熱することになってしまった。
■「もう過去のことだ」とペレス
しかし、このほどペレスがこうした騒動に終止符を打つ姿勢を示した。
レッドブルでは首脳部、フェルスタッペン、ペレスによってこの問題について話し合いを行ったことを明らかにしていたが、32歳のペレスもソーシャルメディアを通じて、この騒動はもう過去のものだと次のようにコメントしている。
「昨日マックスとチームとの間ですべてに関して話し合いが行われた。そして、それは内々にとどめておくことにする」
SNSにスペイン語でそう綴ったペレスは、次のように付け加えている。
「これはもう過去のことだ。そして、僕たちは今まで通り素晴らしいチームとして仕事を続けていくよ」