2023年からF1の年間レース数が24戦に拡大されることになっているが、F1チームたちはこれに対応するために冬のオフシーズン中にも強制的に作業をシャットダウンする期間を設ける方向で動いているようだ。
■年間24戦に対応するには冬休みにも強制シャットダウンが必要
現在、F1では8月に3週間の夏休みが設けられており、そのうちの2週間に関してはどのチームも完全に業務をストップしなくてはならないルールとなっている。そして、この間は、チームスタッフたちのメールのやりとりすら制限されるなど、各チームがそれを厳守しているかどうか、厳しくチェックされている。
今年のF1は全22戦だったものの、2023年には前例のない24戦が開催される予定となっている。
メルセデスのチーム代表を務めるトト・ヴォルフは、そのハードスケジュールにおいてチームスタッフたちの健康を守るためには、冬休みにも作業シャットダウン期間を設けることが必要だと主張しており、現在そのための話し合いが行われていることを認めている。
■年間22戦でもチームスタッフたちはすでに限界に達している
「今シーズンが昨年より2週間ほど早く終わるのはうれしいよ。従業員はすでに限界に達しているからね」
そう述べた50歳のヴォルフは次のように続けた。
「冬休みに関しては、チームたちと合意することになると思っている。全員が賛成というわけではないが、我々はスタッフのためにそうするつもりだ。冬に1週間か2週間の休暇があれば、全員にとってメリットになるだろう」
「確かに、クリスマスや新年もファクトリーでの仕事は続くだろう。しかし、1年中転戦しているレースチームも休むことができるようになる」
■冬休み中のシャットダウンも合意に至るだろうとヴォルフ
ヴォルフによれば、ほかのチームの首脳陣も大部分がその案に賛成しているという。
「多くのチームリーダーは、夏と同じように、クリスマスと新年を含む2週間の強制休暇を設けたいと思っているんだ。まだ議論中だが、前向きな兆しはあるよ」
そう述べたヴォルフは、次のように付け加えた。
「従業員の幸福(ウェルビーイング)のために必ず合意に至ると私は思っているよ」。