ハースのチーム代表を務めるギュンター・シュタイナーが、この1か月ほどはF1史上「最も過酷な」期間だったかもしれないと語った。
2016年にF1参戦を開始したアメリカンチームのハースは、現時点では最も小規模なF1チームだ。
予算が少ないチームにとって、とりわけメキシコGP、サンパウロGP、カタールGPが3週連続で開催された今月はかなり厳しい状況に置かれていたのは確かだろう。
しかも、メキシコGPが行われたメキシコシティからサンパウロGPの舞台となったブラジルのインテルラゴス・サーキットへと向かう貨物便が予定通りに飛ばなかったこともあり、チームスタッフにとってはさらに過酷な期間となっていたはずだ。
「メキシコシティからインテルラゴスまでの貨物に遅延が発生したことで少し不安になったが、最終的にはすべてやり遂げたよ」
そう語った56歳のシュタイナーは次のように付け加えた。
「F1とはそういうものだよ。我々は不満を口にし、すぐにパニックに陥る。しかし、最後にはすべてがうまくおさまるんだ」
そう語ったシュタイナーだが、新型コロナウイルスの影響を強くうけるという状況のもとで行われる全22戦という長く厳しいスケジュールの終盤に、3週間で3つのF1グランプリを開催することを無条件で受け入れているわけではない。
「これほどハードだったことはこれまで一度もなかったよ。特にブラジルからカタールへのフライトがすごく長かったからね」
「我々のスタッフは日曜の夜にインテルラゴスでガレージを解体し、クルマをばらし、その後16時間のフライトで中東に移動しなければならなかったんだ」
「それに、単に距離の問題だけでなく、時差の問題もあった」
「誰もが疲労困憊していた。だが、今年我々が多くのレースをこなしてきたことをファンも評価してくれていると思う。そういう意味ではF1はいい仕事をしたと思うが、私もここ数週間は本当に限界だと思っていたことを認めざるを得ないよ」
そう語ったシュタイナーは次のように付け加えた。
「恐らく、最も過酷な3連戦だったんじゃないかな」