2021年のF1開幕戦バーレーンGPで惜しくもルイス・ハミルトン(メルセデス)に勝利を奪われたマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)だが、決勝ではホンダF1エンジンをフルパワーで使えていなかったことが明らかとなった。
バーレーンで開幕戦の2週間前に行われたプレシーズンテストで好調ぶりをアピールしていたフェルスタッペンは、その勢いを開幕戦にも持続させ、フリー走行から予選までは最大のライバルであるメルセデスをしのぐパフォーマンスを発揮してみせていた。
決勝でもいったんはピット戦略でハミルトンに先行を許したものの、レース終盤にはフェルスタッペンがその差を一気に縮めてついにオーバーテイクに成功。ところが、その際にコースの外側に出てアドバンテージを得ていたとみなされ、もう一度ハミルトンを前に出したものの、その後はハミルトンにうまくかわされてフェルスタッペンは2位に終わっていた。
だが、レッドブルのモータースポーツアドバザーを務めるヘルムート・マルコによれば、バーレーンGP決勝ではフェルスタッペンはホンダエンジンのパワーを最大限に利用することができていなかったのだという。
「温度の問題により、ホンダエンジンのパワーを下げる必要があったんだ」
『motorsport-total.com』にそう語ったマルコだが、それはホンダエンジンが信頼性の問題を抱えていたわけではないと次のように付け加えている。
「我々が抱えた問題は主にソフトウエアに関連するものだったんだ。ハードウエアには全く問題はなかったし、ちょっとした調整で解決できるものだよ」
レッドブルではイモラ・サーキットで開催される第2戦エミリア・ロマーニャGP(18日決勝)に向けて新たな改良パーツも用意していると伝えられており、そこでホンダエンジンのパワーもフルに発揮できるようになればフェルスタッペンとホンダの今季初勝利を目にすることができる可能性もさらに高まりそうだ。