メルセデスのチーム代表を務めるトト・ヴォルフが、2022年に向けてマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)の獲得も視野に入れていることを示唆した。
昨年通算7回目のF1ドライバーズタイトル獲得を達成したルイス・ハミルトンだが、現在メルセデスとの間に結んでいる契約は今年の12月末までとなっている。
ハミルトンにとって2021年はミハエル・シューマッハを抜いて歴代単独トップとなる8回目のF1タイトル獲得を目指すシーズンになる。だが、ハミルトンはそのことに強くこだわるつもりはないとしている。
「僕はそれ(タイトル獲得)を決定要因にはしたくないんだ」
2日(火)にそう語ったハミルトンは次のように付け加えた。
「もし、賞賛を得るためだけにやるのであれば、僕は自分の道を見失う可能性もあると感じているよ」
一方、ヴォルフは2日(火)に行われた2021年型F1マシン発表イベントにおいて、今年はハミルトンとの契約交渉をできるだけすぐに開始したいと次のように語っている。
「我々が決めたことは、今年はシーズンの終わりではなく、もっと早く話し合いをすることだ」
一方、フェルスタッペンとレッドブルが結んでいる2023年までの契約の中には“契約解除条項”が設けられていることが明らかとなっており、仮に今年のレッドブル・ホンダのパフォーマンスが悪ければ、メルセデスが2022年にフェルスタッペンを獲得できるチャンスもあると考えられている。
その可能性について質問を受けたヴォルフは次のように答えた。
「マックスは間違いなく、将来に向けて誰もが注目する優秀な若いドライバーだ」
「だが、我々の2人のドライバーとの明確な理解が持てる前に外で浮気をするつもりはないよ」
一方、ハミルトンに関しては、2021年に向けた準備としてシミュレーターでわずか30周しただけだと発言したこともあり、F1に対するモチベーションが下がっているのではないかと懸念している者もいるようだ。
だが、ヴォルフはハミルトンのモチベーションが下がるようなことは全く考えられないと主張している。
「私は彼のモチベーションに関しては何の疑問もないよ。彼はレースを愛しているし、我々も彼との仕事を楽しんでいる」
そう語ったヴォルフは次のように付け加えた。
「これについて我々は突っ込んだ議論を行った。もちろん時間の経過とともに優先順位が変化することもあるよ」