F1第17戦 日本GP(三重県・鈴鹿サーキット)決勝レースを終えて、F1公式タイヤのピレリが次のように振り返った。
●【画像:決勝レース結果】2019年F1第17戦 日本GP決勝レースのタイム差、周回数、ピット回数
■ピレリ:決勝レースレポート
メルセデスのバルテリ・ボッタスが、ソフト – ミディアム – ソフトと繋ぐ 2 ストップ戦略でF1日本GPを制した。
■難しいコンディションでハミルトンがレースラップレコード更新
台風19号の接近を受けて、土曜日のセッションが中止となったことから、サーキットは極めて予測が難しい路面状態となっていた。土曜日の豪雨によってラバーが洗い流された上、FP3が中止になり、予選は日曜日の午前に行われた。
そのような状況下、メルセデスのルイス・ハミルトンが、2005年にキミ・ライコネンによって記録された『鈴鹿のレースラップレコードを更新』した。
■キーポイント
●53周で争われるレースの最速戦略は、ソフトタイヤでスタート後、24ー27周でミディアムへ交換する1ストップ戦略と予測されていた。
2番目に速い戦略は、ソフトでスタート後に13周でミディアムへ、33周でミディアムへ交換する 2 ストッパーだった。
3番目に速い戦略は、ソフトでスタート後、20ー23周でハードへ交換する1ストップ戦略だった。
●高い気温の影響を受け、フリー走行でのデグラデーションレートは予測よりも高いものとなった。したがって、大半のドライバーが2ストップ戦略を採った。
●フェラーリのセバスチャン・ベッテルが、予選において『鈴鹿のトラックレコードを更新』した。一方、ルイス・ハミルトンが『レースのファステストラップレコードを14年ぶりに更新』した。
●レッドブルのアレックス・アルボンは、キャリアベストの4位を獲得。
●マクラーレンのカルロス・サインツは、ソフトーミディアムと繋ぐ1ストッパー中の最上位となる5位でフィニッシュした。多くのドライバーが同じ戦略を採用した。
●フェラーリのシャルル・ルクレールは、ただ一人の3ストッパーだった。ルクレールは、序盤のノーズ変更によって後退後、6位に入賞する追い上げを見せた。
●メルセデスは、6年連続となるコンストラクターズチャンピオンシップを獲得した。
■各コンパウンドのパフォーマンス
●ハード(C1):7名のドライバーが使用し、その内の2名が1ストッパーだった。金曜日に十分な走行機会が無かったにもかかわらず、ロングスティントで使用された。
●ミディアム(C2):ハースのロマン・グロージャン以外の全ドライバーが使用した。ミディアムは、1ストッパーおよび2ストッパーの双方で良く機能していた。
●ソフト(C3):トップ4中の3名が、ソフトーミディアムーソフトと繋ぐ戦略を採り、ベッテルのみが、ソフトーソフトーミディアムと繋いだ。高温のコンディションの影響を受け、ソフトのデグラデーションレートは事前予測よりも高くなった。
■マリオ・イゾラ(ピレリ・カーレーシング責任者)
「昨日の台風によってスケジュールが変更になった上、路面のラバーは洗い流され、各チームは、高温のコンディション下で数多くの不確定要素を抱えたまま、今日一日で行われることになった予選と決勝に臨まなければなりませんでした。
レース中に戦略を構築することが課題となり、ライバルの戦略に対応しつつ、1ストップから3ストップまで広範囲に渡る戦略が見られました。
全3種類のスリックコンパウンドが使用され、トップ6で4種類の異なる戦略が展開されました。
2位争いでは戦略的な闘いが見られ、予選と決勝双方でラップレコードが更新されました。今年もコンストラクターズ・チャンピオンシップを獲得したメルセデスを讃えたいと思います」
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