マツダ株式会社(以下、マツダ)は、独自の水性塗装技術「アクアテック塗装」を、中国江蘇省南京市にある車両生産拠点「長安マツダ汽車有限公司」(以下、CMA)に導入したことを発表した。
この塗装技術を導入した工場は、2012年に導入が完了した日本の宇品第1工場に続いて2拠点目で、海外では初となる。
■従来の塗装工程の課題はVOCとCO2
自動車の塗装工程では、従来、シンナーなどの揮発性有機化合物(以下、VOC)を多く含む油性塗料を使用していたため、塗装工場から排出されるVOCの削減が自動車産業全体の大きな課題となっていた。VOC対策としては、水性塗料への材料置換などが一般的だが、水性塗装は水分を蒸発させるために多くのエネルギーが必要であり、CO2排出量が増加する。
■「アクアテック塗装」は、VOC排出量とCO2排出量を同時削減
「アクアテック塗装」は、塗装工程の革新によって、塗料やエネルギーなどの資源効率を飛躍的に向上させ、トレードオフの関係にあるVOC排出量とCO2排出量の同時削減を実現したマツダ独自の水性塗装システムだ。