フェラーリは、3月5日(木)から15日(日)にかけてスイスで開催される第85回ジュネーブモーターショーにおいて「488GTB」を初公開すると発表した。
フェラーリの8気筒モデルの歴史に新たな1ページを刻むとされるこの「488GTB」は、F1はもちろん458GTで世界チャンピオンを獲得したWEC(世界耐久選手権)、また、2年連続クラス優勝を果たしているル・マン24時間レースから得たフェラーリの経験が惜しみなくつぎ込まれた高性能モデルだ。
搭載される新型V8ターボエンジン(3,902cc)は、最高出力670PS/8,000rpmを発生。7速ギア使用時には最大トルク760Nmを発生するとともに、2,000rpm時のアクセル・レスポンス・タイムはわずか0.8秒というこのクラスではトップレベルのレスポンス・タイムを実現している。これにより、0-200km/h加速タイムは8.3秒という驚異的な数値に到達するという。
さらに、可変トルク制御システムを搭載するギアボックスにより、いかなる回転域においても強大なエンジントルクをスムーズかつパワフルに引き出すことが可能となっており、ドライバーがペダルを踏み込んだ瞬間から、綿密に設定されたギアレシオによって、あふれるような加速力が維持される。
また、エアロダイナミクス効率もフェラーリの歴代プロダクションモデルでは新記録となる1.67という数値を達成。これは旧モデルよりも50%強化されたダウンフォースおよび空気抵抗削減によるものだ。ダウンフォース強化と空気抵抗削減という相反する2つの目標を同時に達成するために、この「488GTB」にはダブルフロントスポイラーをはじめ、ベースブリードサイドインテーク、ブロウンスポイラーを備えたアクティブエアロダイナミクスなど革新的な技術がつぎ込まれている。
デザイン面では、印象的な彫刻的とも言えるサイドビューが特徴となっている。大型のエアインテークはオリジナルの「308GTB」を意識したもので、スプリッターによって2分割されている。ワイドなフロントスポイラーは、両サイドに設けたラジエーターの熱効率を追求したダブルプロファイル構成を採用。センターエリアでは、ディフレクターとの一体化を図った2つのパイロンによってフラットアンダーボディーへの気流促進が図られている。
<フェラーリ「488GTB」の概要>
エンジン:3,902ccV型8気筒ターボ
最高出力:492kW (670PS)/8,000 rpm
最大トルク:760Nm/3,000rpm(7速ギア使用時)
全長:4,568mm
全幅:1,952mm
全高:1,213mm
乾燥重量:1,370kg
重量配分:フロント46.5%、リア53.5%
0-100km/h加速タイム:3.0秒
0 -200 km/h加速タイム:8.3秒
最高速度:330km/h以上