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ピレリに焦り? F1マシン購入を検討

2013年11月26日(火)12:08 pm

ピレリは、F1に参戦する1チームから新たなマシン購入を検討している。

タイヤ開発に不可欠な実走テストが足らない中、チームの非協力的な姿勢にイライラを募らせているピレリだが、今季最終戦ブラジルGPの初日フリー走行で予定していた2014年型プロトタイプのテストも荒天でままならず、ふんだり蹴ったりの状態だ。

「走らせたくなければ、わざわざ(2014年型なんて)ブラジルに持ってこないよ」と語るのは、ピレリのモータースポーツ部門を統括するポール・ヘンベリー。

苦労に苦労を重ねたうえ、まさかの天の追い打ちにピレリもお手上げだ。

ピレリでは12月にバーレーンで来季タイヤを試したい考えだが、誰がピレリに付き合って中東に赴くか、これまたチーム間でもめているという有り様だ。

ドイツ『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』誌によると、マクラーレンが自腹でマシン1台を持込み、スタッフも派遣すると申し出ているという。

チーム代表のマーティン・ウィットマーシュは次のように話す。「金はかかるが新人のケビン・マグヌッセンに多少でも経験を積ませるチャンスと思ってね」

ところがメルセデスAMGやフェラーリといったライバルチームは、ピレリのテストにまたしてもマクラーレンが関与するのは平等性に欠けると不満を表明しているという。

「われわれはみんな、ピレリに可能な限りベストなタイヤを供給してもらいたいと思っている」と話すのは、メルセデスAMGチーム代表のロス・ブラウン。「だが、他を排除する形で1チームのみがテストで新タイヤを履くのはどうなんだろうね」

ヘンベリーはこう語っている。「チームが問題を解決できないのなら、われわれがマシンを買う。かつてトヨタやルノーからクルマを買ったようにね」

仮にピレリがマシンを購入する場合、それは2011年型モデルとなるだろう。テスト関係の規則に、そう決められているのだ。ただし、もし1月1日まで購入を待てば、2012年型モデルが手に入る。

ところがヘンベリーは、2013年型車の入手を狙っているという。

「ここが白黒はっきりしないところでね」と、ヘンベリー。「実際われわれは、(2013年型車の走行を)禁止されていないんだ。F1の競技者ではないのだから」

「走行で得るデータはわれわれだけのために使う。もし、チームが臨むなら、オブザーバーを派遣してもらってもいい」

そこまでするかという感じだが、とにかくヘンベリーは焦っているのだ。

「まるで目隠しをしながら新タイヤを開発しているみたいだよ」と、ヘンベリーはイタリア『La Gazzetta dello Sport(ガゼッタ・デロ・スポルト)』に話す。

「こんな状況では、ブリヂストンにしろミシュランにしろ、誰だってF1に戻る気はないだろうね」

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