フォルクスワーゲンは、今年度1月から10月までの乗用車販売台数が前年同時期比で11.2パーセント向上し、472万台に達したと発表した。
特に好調だった10月単月では50万1,300台を販売しており、これは前年同月の43万900台に対し約7万台(16.3パーセント)の増加となるものだ。同社のセールス&マーケティング担当取締役であるクリスチャン・クリングラーは、これに関して次のように述べている。
「われわれは売上を伸ばしているが、特に10月においてヨーロッパ以外での販売が極めて好調だった。一方で、ヨーロッパに関してはまだ苦戦が続いている。特に西ヨーロッパの市場に関しては予断を許さない状況だ。だが、ヨーロッパで最も大きな販売実績を持つゴルフの新型車は4万台を超える予約注文を受けており、幸先の良いスタートが切れている」
フォルクスワーゲンの乗用車はヨーロッパ全体においても昨年対比で0.5パーセント増の144万台のセールスを記録し、堅調なところをみせているが、特に中央ヨーロッパ、東ヨーロッパ市場では好調で、前年対比28.8パーセント増の22万3,100台の販売を達成している。なかでも、その地域中最大の市場となるロシアだけで、前年比50.8パーセント増の13万7200台を占めている。
一方、ドイツを除く西ヨーロッパ市場における売上は前年比6.0パーセント減の71万9,100台に落ち込んでおり、ヨーロッパ市場の深刻な経済不況が影を落とす結果となっている。しかし、おひざ元のドイツ国内においては、かろうじて前年比0.6パーセント増の50万1,300台の販売を達成している。
アジア太平洋地域においては、17.4パーセント増の189万台を販売。なかでも最大の市場となる中国(香港を含む)だけで18.4パーセント増の171万台の販売実績を上げている。
また、アメリカ大陸での販売も非常に好調で、北アメリカ地域では25.6パーセント増の50万8,500台を達成。そのなかでも米国での成長が著しく、米国だけで35万7,400台の販売を記録しており、これは前年同時期対比で35.6パーセントの増加となっている。また南アメリカ地域でも、8.9パーセント増の35万7,400台の販売実績をあげている。