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フェラーリ、ザウバーをコピーして「フェラウバー」に?

2012年04月04日(水)22:01 pm

フェラーリは期待外れだった2012年型車F2012を大幅に改良する予定だが、どうやらザウバーのクルマを模倣することを計画しているようだ。

前戦マレーシアGPでは、天候の変化を味方につけたフェルナンド・アロンソ(フェラーリ)が優勝を果たしたが、そのアロンソを終盤追い詰めていたのがザウバーのセルジオ・ペレスだった。ペレスの駆るザウバーC31はウエットトコンディションでも、路面が乾いてドライコンディションとなってからも終始一貫して速いペースを示してみせ、アロンソもマレーシアGP後に、「彼ら(ザウバー)が僕たちよりも速かったのは疑いようのない事実だ」と語っていた。

イタリアの『Autosprint(オートスプリント)』誌は、フェラーリの改良版車両のことをいたずらっぽく「Ferrauber(フェラウバー)」と命名し、その「2代目」F2012の後部は印象的な走りを見せたザウバーC31にとてもよく似ていると伝えた。

レッドブルも、シーズン前テスト期間の最終段階で2012年型車RB8のリア部分にザウバーとよく似た手法を取り入れていた。

ブロウンディフューザー(※)が禁止された今年、ザウバーが導入した排気レイアウトは2012年ルールの精神に反するギリギリのものだと伝えられているが、F1を統括するFIA(国際自動車連盟)ではそのシステムがルール違反ではないと明言している。

これについて、FIAのF1技術部門責任者チャーリー・ホワイティングは、次のように語った。

「われわれは、個々のシステムにおいてどれだけの空力効果があるかはっきりと言える立場にはない。それゆえ、われわれが“それはやり過ぎだ、とか、それはOKだ”というようなことを言うことはできない。新しいルールの目的は、われわれがそういうことをする必要をなくすためだった」

ザウバーのシステムがルール違反ではないと判断されていることもあり、フェラーリはザウバー同様のシステムを採用するようだ。ザウバーは、フェラーリからエンジンとギアボックスの供給を受けているだけに、フェラーリとしても対応がしやすいと言えるかもしれない。

『Autosprint(オートスプリント)』は、「フェラウバーF2012」のサイドポッドもザウバーに似たものになるだろうと報じている。

(※)ブロウンディフューザーとは、エンジンからの排気をマシン後方に設けられたディフューザーという空力パーツに当てることで、クルマを路面に押し付けるダウンフォースを増すことを目的としたシステム。レッドブルが2010年にこれを導入し好成績を収めたことから各チームがそれを模倣したが、2011年限りで禁止されている。

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