キミ・ライコネン(ロータス)はF1モナコGP(5月26日決勝)に、1976年のF1チャンピオンであるジェームス・ハントを描いたスペシャルヘルメットを用意したが、その部分を消すよう求められたと報道されている。
ライコネンは、酒とタバコと女というワイルドなイメージのあるハントのファンで、昨年のモナコGPではハントのデザインを模したヘルメットを使った。
今年もライコネンは敬意を表してヘルメットの上面にハントの絵を描き、「ジェームス・ハント 1976年ワールドチャンピオン」という文字を添えている。
ヘルメットの後頭部には、ライコネンのニックネームでもある「アイスマン」のロゴの上に「キミ・オン・ザ・ハント」とある。何かを追い求めているという意味のオン・ザ・ハントと、ハントの名前とを掛けたものだ。
しかし、『Speedweek(スピードウィーク)』やフィンランドの『Turun Sanomat(トゥルン・サノマット)』の報道によると、F1最高責任者バーニー・エクレストンがライコネンに対し、ハントの絵を隠すか、あるいは普段のヘルメットを使うよう求めたという。
ハントとニキ・ラウダによる1976年のタイトル争いを描いた映画『ラッシュ』が今年公開予定だが、ハントの絵が、その広告にあたるという判断によるものらしい。オンボードカメラに映るヘルメットの上部には、広告を入れてはいけないことになっている。
この報道について聞かれたライコネンは、『Speedweek(スピードウィーク)』にこう答えている。「そのことは何も知らないね」
「自分の知る限り、今週末はずっとこのヘルメットをかぶる予定だ」