レッドブルのセルジオ・ペレスによれば、レッドブルの2人のドライバーが対立関係にあるという報道は“誇張されすぎている”という。
■確執が噂されているペレスとフェルスタッペン
メキシコ出身ドライバーであるペレスは昨年5月にレッドブルとの契約を2年間更新しており、2024年まではこのチームで走ることが決まっている。
だが、その後2022年F1第21戦サンパウロGP決勝において、ドライバーズランキング2位を狙わせるためにペレスに順位を譲るようチームから指示されたマックス・フェルスタッペンがそれを拒否するという“事件”が発生。これを機に、ペレスと現F1チャンピオンであるチームメートのフェルスタッペンとの間に確執が生まれているとの報道が行われるようになっている
さらに、レッドブルが昨年限りでマクラーレンのシートを失ったダニエル・リカルドを2023年のサードドライバーとして迎えたことから、レッドブルがペレスとの契約を今年で解除し、2024年にはリカルドを起用することを考えているのではないかとの噂もささやかれるようになっている。
■僕たちはどちらも大人だとペレス
だが、33歳のペレスは、フェルスタッペンとは「外部の人たちが考えている以上にお互いを尊重している」とドイツのテレビ局『Sky Deutschland(スカイ・ドイチュランド)』に語り、次のように続けた。
「正直に言って、チームの雰囲気は素晴らしいよ。僕たちの間にはすごく高いレベルの敬意があるし、彼と僕のエンジニアたち全員がそうだよ」
「僕たちはどちらも何が正しくて何が間違っているのかがわかる大人だと思っているし、そうである限り、僕はそれが変わるとは思わないよ」
■ペレスが主張「差は小さいし毎レースで全力を尽くす」
2023年の開幕戦バーレーンGPではフェルスタッペンが、そして第2戦サウジアラビアGPではペレスがそれぞれポール・トゥ・ウィンを達成しており、その時点ではファステストラップポイントによる1ポイント差で両者が拮抗していた。
だが、メルボルンで開催された第3戦オーストラリアGPでは、フェルスタッペンが今季2回目のポール・トゥ・ウィンを達成したのに対し、予選でトラブルを抱えたことで決勝をピットレーンからスタートしたペレスは5位でそのレースを終えている。
この結果により現時点ではドライバーズランキングトップのフェルスタッペンと2番手のペレスの間に15ポイントの差が生じている。
しかし、ペレスは、今後その差を縮め、さらに逆転するチャンスもあると考えているようだ。
「ギャップはすごく小さくなっているよ。予選でもレースでもね」
「マックスほど調子のいいドライバーがほかにいないのは間違いないし、だからこそ彼はこのチームにいるんだ」
そう語ったペレスは、次のように付け加えている。
「彼は間違いなく最も倒すのが困難なドライバーだ。だから、僕には、全ての週末でベストを尽くして最大の力を発揮することが求められていくよ」