フェラーリでは来週末にメルボルンで行われる2023年のF1第3戦オーストラリアGPでマシンに新しいパーツを投入するものの、それによってレッドブルやアストンマーティンとの差を縮められるかどうかはまだわからない状況のようだ。
■フェラーリ最大の課題はタイヤの摩耗対策?
2023年のF1もこれまでに2レースを消化しているが、フェラーリドライバーのカルロス・サインツは、少なくともチームは2023年型マシンの問題を「はっきりと」理解していると語っている。
そしてバスールも、特に決勝で用いられることが多い堅いコンパウンドのタイヤの摩耗が問題であるのは確かだと認めている。
■「何らかの手を打たなくてはならない」と元フェラーリドライバー
フランス出身の元F1ドライバーであり、1983年から85年にかけてフェラーリで戦った経験を持つルネ・アルヌーは、イタリアの『La Gazzetta dello Sport(ガゼッタ・デロ・スポルト)』に次のように語っている。
「今年のフェラーリはタイヤを食ってしまうんだ」
「今日、勝つために必要なのは8~10馬力(のアドバンテージ)ではない。それは空力だよ」
「何らかの手を打つ必要があるよ。なぜなら、フェラーリのような特別なブランドがこのような形で続けるわけにはいかないし、とりわけ、レッドブルがミサイルのように速いだけにね」
■オーストラリアGPでは新パーツを投入するが・・・
先週末のサウジアラビアGPでは年間許容数を超えるエンジンコンポーネント投入により10グリッド降格ペナルティーを受け、決勝も7位という不本意な結果で終えたシャルル・ルクレールは、来週末のオーストラリアGPで投入される新しいパーツに期待しながらサウジアラビアを後にしたと伝えられている。
しかし、今季からフェラーリのチーム代表を務めているフレデリック・バスールは、確かにオーストラリアでは新たなパーツを投入する予定であることは認めたものの、それに過度の期待をすることはできないとほのめかしている。
「全てのチームが全ての週末で改良を施している」
「オーストラリア用の改良パーツはすでに製造に入っているよ」
「しかし、それはすでに計画されていたことであり、前回の結果によるものではないんだ」
そう語り、オーストラリアで投入する改良パーツが現在の状況に細かく合わせて設計されたものではないことを認めたバスールは、次のように付け加えている。
「常にマシンを開発していかなければならないし、レッドブルもそうしていくだろう」。