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レッドブルは反撃してくるとメルセデスAMGのボス

2014年02月07日(金)10:49 am

早くも、2014年F1シーズンのタイトル争いに関してメルセデスAMGを本命だと推す声が多く上がっている。だが、同チームのビジネス担当エグゼクティブディレクターであるトト・ヴォルフは、今年最初の公式テストではつまづきを見せたものの、ここまで4年連続でF1タイトルを獲得しているチャンピオンチームのレッドブルがいずれ巻き返してくるだろうと語った。

レッドブルと、そのエンジンサプライヤーであるルノーは、1月末に行われた今季最初の公式テストにおいて、2014年型車であるRB10をまともに走らせることすらできずに終わってしまった。これを受け、F1最高責任者であるバーニー・エクレストンは、メルセデスAMGが2014年のチャンピオン候補だと語った。

エクレストンは今週、『Indo-Asian News Service(インド・アジアン・ニュース・サービス)』に対し、「新たなレギュレーションのもとでは、どんなことだって起こり得るだろう。だから、今シーズンがどうなりそうかということについて、あまりコメントをしたくはないんだ」、と語ったものの、次のように付け加えた。

「ヘレスでの様子を見れば、メルセデスAMGが、ロズベルグ(ニコ・ロズベルグ)にタイトルを勝ち取らせるための準備が一番よく整っているようだ」

メルセデスAMGは、実際のところヘレステストではほかのどのチームよりも順調にテストをこなしており、決勝レースを想定したシミュレーションも実施できていた。だが、親会社メルセデスのモータースポーツ責任者でもあるトト・ヴォルフは、これに関して控えめな発言を行っている。

「新しいパワーユニットのデビューとしては期待以上のものだったよ」、とイタリアの『La Gazzetta dello Sport(ガゼッタ・デロ・スポルト)』に語ったヴォルフは、「だが、我々は警戒している」、と次のように続けた。

「我々の統合的な手法は、システムの運用や信頼性に寄与できたし、4チームに(パワーユニットを)供給することで情報をうまく集めることができた」

「だが、そのパフォーマンスを本当に評価できるのはメルボルン(開幕戦のオーストラリアGP/3月16日決勝)になる」

これまで、F1が全く新しいV6ターボエンジンの時代を迎えるにあたっては、エンジン供給メーカーのワークスチームであるメルセデスAMGとフェラーリが明らかに有利となるだろうと言われてきていた。

ヴォルフもそれを認め、次のように続けた。

「この段階ではそうだろう。だが、長期的に見ればそうとは言えない」

「レッドブルとルノーは4日間走行することができずに大きなハンディキャップを背負ってしまった。だが、それによってチーム間の力関係が変わってしまうと言うには早すぎるよ」

「F1にとって、ひとつのエンジンメーカーがトラブルを抱えるのは良いことではない。だが、私は彼らが力強く巻き返してくるだろうと思っているよ。できれば、これまでよりは少し弱くなってくれることを願いたいがね」

ヴォルフはレッドブルのドライバーであり、最年少で4年連続F1チャンピオンとなったセバスチャン・ベッテルに言及しながら、ドイツの『Auto Bild(アウト・ビルト)』に次のように語った。

「まず、彼らには素晴らしいドライバーがいる」

「次に、彼らはスタッフたちをうまくまとめているし、本当にいい仕事をしている。最後に、彼らには親会社からの大きな支援がある」

「つまり、またもやレッドブルが(ほかのチームにとっての)目標となるようなことがないと考える理由は何もないよ」

だが、ヴォルフは、ルイス・ハミルトンとニコ・ロズベルグというメルセデスAMGのドライバーのラインアップに関しては、フェルナンド・アロンソとキミ・ライコネンという2人のチャンピオン経験者によって構成されるフェラーリの「スーパーチーム」に対しても、何ら見劣りするところはないと主張している。

「うちのペアのほうがいいよ!」、と宣言したヴォルフは、次のように続けた。

「あの2人(アロンソとライコネン)も強いよ。だが、私はハミルトンとロズベルグを世界の誰とも交換するつもりはないね」

最後に、ヴォルフは、今季のF1において批判の対象となることが多い、より静かになった新V6ターボエンジンのサウンドや、「醜い」と評判の新たなノーズに関し、『La Gazzetta dello Sport(ガゼッタ・デロ・スポルト)』に次のように語った。

「ストレートでのエンジン音は、素晴らしいと思っている。そこではターボのヒューッという音も聞こえてくるからね」

「私は好きだし、批判している人たちも慣れていくと思うよ。華やかで、現代的な音だよ」

ノーズに関しては、あまり見た目に美しくないものが多い中、メルセデスAMGのノーズはその中でも一番魅力的だと言われてきている。

「正直に言えば、私はどれもあまり好きじゃないんだ。我々はその中でもより伝統的なアプローチをしているけれどね」

そう語ったヴォルフは、次のように結んだ。

「だからといって、我々がまだ風洞を使っていろんな形状を検討しているという意味ではないよ」

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