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ピレリ「戦略の幅が狭く、変動要因の小さい決勝だった」

2013年11月18日(月)16:43 pm

ほとんどのクルマが1ストップで走りきったF1アメリカGP決勝。ピレリのモータースポーツ責任者ポール・ヘンベリーは、「戦略の幅が狭く、変動要因の小さい決勝」だったと振り返った。以下、ピレリジャパンのプレスリリース。

レッドブルのセバスチャン・ベッテルが、今シーズン12勝目を挙げました。ベッテルにとってはこれがアメリカグランプリでの初勝利となります。ベッテルは、P Zeroホワイト・ミディアムタイヤでスタートし、27 周目にP Zeroオレンジ・ハードへ交換する1ストップ戦略を採り、Formula One史上初の1シーズンで8連勝を達成したドライバーとなりました。カレンダー中でベッテルが優勝していないのは、現時点ではハンガリーグランプリのみです。

オースティンのレース週末を通して、ドライバーたちが直面した最大の課題は、金曜日の18℃から日曜日決勝時の37℃までと大きく変化した路面温度でした。この路面温度の変化は、タイヤ動作に明らかな影響を及ぼし、タイヤの摩耗とデグラデーション、それに伴う戦略を各チームが予測することを難しくしました。

ハードタイヤを装着してスタートしたドライバーは、14番グリッドからスタートしたトロ・ロッソのジャン・エリック・ベルニュのみでした。この戦略は、マシンが最も重い状態でタイヤの摩耗が最も激しくなるタイミングであるレース開始直後に導入された2周のセーフティカーの影響を受けました。

最初のピットストップを行ったドライバーは、オープニングラップの事故によるデブリのためパンクしたザウバーのエステバン・グティエレスで、1周目にピットストップを行いました。グティエレスは、36周目までハードタイヤで走行し、再びミディアムタイヤへ交換しました。ウィリアムズのパストール・マルドナードは、事故によるマシンのダメージを修復するために、8周目にピットストップを行い、ハードコンパウンドへ交換しました。

予定のピットストップを最初に行ったドライバーは、17周目にハードタイヤへ交換したロータスのヘイキ・コバライネンでした。コバライネンは、アンダーカットによってポジションを3つ上げましたが、その後のノーズ交換によってタイムを失いました。

ベッテルは、27周目にハードタイヤへ交換し、ロータスのグロージャンがピットストップを行うまでの3周のみ、トップの座を明け渡しました。グロージャンは、ベッテルと6秒差の2位でフィニッシュし、Formula One自己ベストタイという結果を残しました。

完走した上位12名のドライバーが1ストップ戦略を採り、フェラーリのフェリペ・マッサが2ストッパーでは最上位の13位でフィニッシュしました。

ピレリ・モータースポーツ・ダイレクター ポール・ヘンベリーのコメント
「レース週末を通して見られた温度変化が非常に大きかったため、ドライバーたちは各セッションでさまざまな路面状況と対峙(たいじ)しなければなりませんでした。このような広範囲な路面温度に対応するには、レギュレーションで規定されている2種類のコンパウンドよりも多く使用するのが理想的ではありますが、今回は極めてまれな状況ですし、もちろんほかの選択肢などはありません」

「結果的に、各チームは決勝に臨むにあたって、摩耗とデグラデーションの適正なレートがあまり読めない状態でした。しかし、スタート直後のセーフティカー導入周回にも助けられ、大半のドライバーが予測通りの1ストップ戦略を採用しました。このため、通常よりは戦略の幅が狭く、変動要因の小さい決勝になったと思います」

コンパウンド毎のラップタイム上位:
ミディアム
1 コバライネン 1分41秒028
2 ディ・レスタ 1分41秒148
3 マッサ 1分41秒209

ハード
1 ベッテル 1分39秒856
2 グロージャン 1分40秒445
3 ボッタス 1分40秒492

インターミディエイト/ウエット
なし

最長スティント
ミディアム 29周(グロージャン、ベルニュ)
ハード 48周(マルドナード)
インターミディエイト なし
ウェット なし

Truth-O-Meter:
56周で争われるアメリカグランプリの戦略として、我々は1ストップを予測しました。我々が予測した最速戦略は、ミディアムでスタートし、19周目にハードへ交換してフィニッシュまで走行する戦略でした。ベッテルは、セーフティカーにも助けられ、ミディアムで我々の予測よりも長いスティントを走行し、27周目にハードへ交換しました。

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