F1統括団体であるFIA(国際自動車連盟)は、F1界を揺るがす大問題となっている「秘密F1テスト」に関する聴聞の日程が6月20日(木)となることを正式に認めた。
先週末に開催された第7戦F1カナダGPの舞台となったモントリオールのパドック内では、FIAはシルバーストンで開催される次戦イギリスGP(6月30日決勝)までにはこの問題を解決するために、国際法廷の開催を急ぎたいと考えており、イギリスGPの10日前となる20日が聴聞日程になるだろうとのうわさが報じられていた。
FIAが発表した声明によれば、ピレリとメルセデスAMGにはすでに、コンコルド広場にあるFIA本部に現地時間午前9時30分に出頭することを求めた「命令書」が送付されているという。
「裁定は、聴聞後できるだけ速やかに発表される」とFIAは付け加えている。
先週のカナダGPのパドックにおいては、メルセデスAMGが競技規則に違反したことにより制裁を加えられるだろうとの見方が一般的だった。だが、かつてフェラーリなどでエンジニアを務めていたホアン・ビラデルプラットは、『El Pais(パイス)』紙のコラムに、どうなるかは分からない、と次のように書いた。
「私が間違いないと思っていることは、ロス・ブラウン(メルセデスAMG/チーム代表)が、FIAからの保証がないまま今シーズン用のクルマを(テストに)使うことはないだろうということだ」
「私はロスとは何年も一緒に働いていたから、彼のことはとてもよく知っている。だから、彼が今回の彼ら(ピレリとメルセデスAMG)の行為に関して、それを正当化するFIAに関与する者による署名入りの文書を手にしていると確信している」
「さらに、今季用F1カーを使うことを求めたのはピレリであることも間違いない。なぜなら、それ(メルセデスAMGの2013年型車)が、もっとも(今年のタイヤに)問題を抱えていたクルマだったからだ」とビラデルプラットは付け加えている。