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フェラーリもメルセデスAMGのルール違反を指摘

2012年03月27日(火)8:09 am

メルセデスAMGが搭載しているとされるFダクトについて、ルール違反だとの主張をフェラーリも展開し始めた。

Fダクトとは、2010年のF1で流行になった技術で、車体に作られた穴から空気を取り込み、リアウイングのすき間から放出し、一時的にウイングの効果を弱めて最高速を向上させるシステムだが、翌2011年から禁止された。

しかし、メルセデスAMGの2012年型車W03が搭載するとされるFダクトは、DRS(空気抵抗低減システム/可変リアウイング)を起動した時にリアウイングのダクトから空気を取り込めるようになって空気抵抗を減らしているとみられる。DRSを起動した際、自動的に有効になるため、ドライバーが直接操作する必要がないことからルールには違反していないとされる。

これまで、レッドブルとロータスの2チームが統括団体のFIA(国際自動車連盟)に対し、メルセデスAMGのFダクトはルール違反であると強く訴えてきた。

ドイツ誌『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』によると、フェラーリもこの論争に加わり、メルセデスAMGのFダクトがルール違反だと主張しているようだ。

これに対しFIAの技術責任者であるチャーリー・ホワイティングは「これまでのところ、このシステムがルール違反であると確信できるようなものは聞いていない」と語った。

しかしホワイティングは、今後考えを変える可能性を否定していない。

「(2006年にマスダンパーと呼ばれるシステムが議論のすえに禁止された際)議論が次々と起こり、われわれがマスダンパーの働きを理解すると、やがて見て見ぬふりはできなくなった」

とはいえ、マレーシアGPのレース直後に抗議はないだろうともホワイティングは語っていた。

「そんな事をしてもこのスポーツのためにならない事は誰もが分かっているだろう」とホワイティングが語った通り、マレーシアGP後に正式な抗議が提出されることはなかった。

これまで、マクラーレンはこの論争には加わっていない。これについて『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』は、マクラーレンが「エンジン供給会社にケンカは売らないだろう」と伝えている。

メルセデスのチーム代表ロス・ブラウンは、この3チームの仕掛けた騒動について、不快感を隠さない。

「DRSにはこれでもかというほど工夫がなされているのに、“ウチが考えつかなかったからそれはダメだ”と言ってくるのは間違っている」とブラウンは強く批判した。

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